阪神は21日の巨人戦(東京ドーム)に5―6でサヨナラ負けし、連勝は2でストップ。最大5点のリードを引っ繰り返される手痛い敗戦となったが、試合後の藤川球児監督からは首位を独走するチームの将としての余裕がどこか漂っていた。

 5―0と大差リードの7回から先発・伊藤将が突如崩れると、一塁・大山の適時失策にも足を引っ張られ2失点。2番手として救援登板したネルソンも、一死一、三塁からリチャードに3号3ランを浴び一気に同点に追いつかれた。

 起死回生のビッグイニングで勢いづいたG打線を食い止めることができず、最終9回には3番手・伊原がサヨナラ打を献上。12球団トップクラスの投手力と内外野の手堅い守備力を武器にここまで勝ち抜いてきた猛虎としては珍しい負け方だったが、指揮官は「守備のミスに関しては今後の糧にしてくれればいい。それに尽きる」と語るにとどめ、終始サバサバとした態度を貫いた。

 前半戦最後の3連戦を前に、藤川監督は勝ちパターン継投陣の3連投起用も辞さない構えを示唆していた。だが、カード第1戦&第2戦で2連投していた左セットアッパーの及川はこの日、ベンチ外。今季ここまで34試合に救援登板し、防御率0・26と驚異的な成績を残している右の切り札・石井はベンチ入りこそしていたが、マウンドへ投入することなく温存を優先した。

 藤川監督は昨秋の指揮官就任当初から、ナインたちのコンディション管理に重きを置く姿勢を重ねて強調。主力に目立った故障者が出なかったことも奏功し、前半戦はセ5球団を寄せ付けない強さで白星を量産してきた。

 2位・DeNAとのゲーム差は9・5と、まだまだ余裕がある状態。この日45歳の誕生日を迎えた青年指揮官の冷静さと、リアリストとしての一面が垣間見えたゲームだったのかもしれない。