ソフトバンクが20日の阪神戦(甲子園)に延長10回の末に2―1で競り勝ち、交流戦12球団最多9度目Vに王手をかけた。試合は10回二死三塁から代打・石塚の右中間を深々と破る適時二塁打で決着。2桁安打の相手を下回る7安打の鷹打線が、勝負どころで気を吐いた。

 試合後、小久保監督は「石塚がよく打った」と殊勲打の24歳をたたえつつ、投手陣の奮闘にも目を細めた。1―1の7回から継投に入り、勝ちパターンを投入。松本裕―藤井―杉山―津森のリレーで活発な虎打線に勝ち越し点を与えなかった。

 守護神を務めるオスナが長引く不振のため、登録抹消。クローザー不在の中、松本―藤井―杉山の3人衆がたくましさを増している。中でも、安定したパフォーマンスでチームを支える杉山一樹投手(27)の存在感が際立っている。ここまで12球団最多タイの31試合に登板して、2勝2敗3セーブ、防御率1・17。昨季50試合に投げて防御率1・61の好成績を残した最速160キロ右腕が、さらなる成長ぶりを見せている。

 昨年以上の安定感を本人も実感している。「体が軽くなって、ボールのキレもそうですし、疲れにくくなった。それが成績に表れているのかなと思います」(杉山)。

 好パフォーマンスの秘密をひも解くキーワードは「マイナス5」だ。昨季のシーズン平均体重から5キロ減量。体脂肪率も5%落とした。今季は炭水化物の摂取を断つ食事制限を敢行。食欲が減退する夏場を除き、新たに始めた肉体改造が見事にハマったことで、2試合に1回の頻度で巡ってくる出番でもハイパフォーマンスを連発している。

 マウンドでの堂々とした振る舞い、威圧感。鷹の剛腕・杉山が、もう一つ上のステージに駆け上がろうとしている。