精神的支柱の不在はどのような影響を及ぼすのか。セ首位の阪神は26日に甲子園球場で投手指名練習を行った後、27日のDeNA戦(倉敷)に向けて現地入りした。

 藤川球児監督(44)は前カードの中日戦(25日・バンテリン)で、佐藤輝明内野手(26)をプロ入り5年目で初となる左翼に起用。ファームで絶好調だったラモン・ヘルナンデス内野手(29)を三塁守備に就かせるなど、あの手この手でチームの活性化を図っている。

 その一方でチームは20代から30代前半の選手が中心。チーム内からは「若手野手が調子を落とした時に、自分の失敗や経験を伝えて、引き上げる力のあるベテランがいないと感じる。真面目だからこそ自分たちで試行錯誤するけど、考えすぎた結果、調子を上げるために何をすればいいのかわからなくなってしまっているのではないか…」との声も上がっていた。

 実際に正左翼手・前川右京外野手(22)は3・4月は打率3割台をキープしていたが、5月の月間打率が0割9分3厘と突如低迷し、22日に二軍降格。そんな中で、24日のファーム・ソフトバンク戦(SGL)が雨天中止となると、敵軍ながらプロ13年目で首位打者・本塁打王など数々のタイトルを獲得した経験のある近藤に打撃指導を請う姿もあった。

 さらには22歳内野手の高寺望夢も一時、二軍調整を経て再昇格を果たしたが、打率1割と苦戦。捕手登録ながら左翼でプロ初のスタメン出場を果たした21歳の中川勇斗も調子を上げ切れずファーム落ちとなるなど、若虎がもがいている現状もある。

 それでも経験豊富なベテランの不在は言い換えれば、チームの新陳代謝が促進されている証拠。それに加えてチーム打率2割4分7厘、同打点148点とリーグトップの成績をマークしているだけに、大きな心配は必要なさそうだが…。こうしたチームの年齢バランスが今後の若虎育成にポジティブな流れを作り出せるかどうかも、藤川阪神にとってキーポイントとなりそうだ。