阪神は25日の巨人戦(甲子園)に4―1で勝利し、5連勝。貯金も今季最多を更新する「5」と積み重ね、ついにセ首位へ躍り出た。伝統的に「投高打低」のチームカラーが売りの猛虎だが、今春は攻撃面も絶好調。去年の今ごろとはエラい違いや――。
投打がかみ合うからこそ接戦をもぎとれる。そして連勝も続く。会心のゲーム内容で宿敵阿部Gを下した藤川球児監督(44)は「勝たなければいけない試合だった」と試合後、胸をなでおろした。前日24日に訃報が伝えられた球団OB・小山正明さんの死を悼み、半旗がたなびく下で開催されたこの日の一戦は、試合前セレモニーに江夏豊氏、田淵幸一氏、掛布雅之氏らが登場。創設90周年を迎えた老舗球団の将として、多くのものを背負いながらもぎとった白星だった。
勝利の最大の立役者は3回に決勝の8号3ランをバックスクリーン左へたたき込んだ佐藤輝。殊勲の一撃で本塁打&打点のセ2冠に返り咲いた背番号8は、今季ここまで勝利を決定づける勝負強さが際立つ。
昨春のこの時期は佐藤輝以外にも多くの主力打者が打率1割台から2割前半と極度の打撃不振に苦しんでいたが、今季は違う。1番・近本、3番・森下、6番・前川らは25日現在、打率3割以上をマーク。打線のつなぎ役である2番・中野も同2割8分6厘の好成績。この上位陣を主体とした有機的な攻撃が実現できている。
4番・佐藤輝が無安打に終わった23、24日のDeNA戦(横浜)では、それぞれ大山と森下が決勝アーチをマーク。打線全体でフォローし合いながら接戦をもぎとる流れの良さも継続中だ。チーム盗塁数「17」もリーグトップ。同5位で終わった昨季から劇的な改善を見せている。
それでも虎の青年指揮官は現在のチーム状況を「好調だとは特に思わない」と冷静に振り返る。「常日頃から丁寧に野球をするということを再確認しなければならない」と楽観的な観測を厳に戒め「いつまでも続かないのが打線というもの。丁寧にとにかくやる。それのみ」と語り、静かに球場を後にした。
この破竹の勢いはどこまで続くか。












