〝難敵〟克服で一気に加速か。日本ハムは13日のオリックス戦(エスコン)で投打がかみ合い、7―0で快勝した。

 投げては先発・伊藤が初回から直球と多彩な変化球で、相手打線を圧倒。8回117球を投げて4安打、10奪三振の好投で無失点に封じた。打線も3回に1点を先制し、7回には4連打と五十幡の「2ランスクイズ(記録は投安)」などで一挙5得点。8回にも主砲・野村にダメ押しソロが飛び出す最高の展開だっただけに、試合後の新庄剛志監督(53)が「しかし、みんなすごいわ」と驚嘆したのも無理はない。

 ただ、チーム周辺で「このまま突き進むのではないか」とささやかれるのは、この日の勝ちっぷりだけが理由ではない。相手先発・九里亜蓮投手(33)を攻略できたことが、今後の戦いに大きな影響を与えると見るフシがあるのだ。

 日本ハムはこの日の試合前まで九里に対して3戦3敗。防御率0・72と散々に抑え込まれ、九里の広島時代から数えるとチームは実に5連敗中と、苦手意識も植えつけられた。

 しかもチームが好調時に対戦しても、九里が相手になった途端に打線は突如沈黙…。おかげで「ウチ(日本ハム)はここ数年〝九里病〟に取りつかれている。まさに疫病神そのもの」と嘆く球団関係者までいたほどだった。

 そんな長年の天敵をチーム一丸となってようやく攻略。得た自信と収穫は計り知れず、八木裕打撃コーチ(59)はナインの思いを代弁するようにこう語った。

「(九里の投球は)低めの直球とスプリット(スプリットチェンジ)の見極めが本当に難しい。でも、そろそろみんなボールの軌道が分かってきたようだから。その中で打てるボールを決めて打てたわけだからね。2ランスクイズも決めて、適時打も出たわけだし。(作戦面が)全部できたわけじゃないけど(今後に向けては)いいんじゃないかな」

 首位対決を制したチームは今季初の5連勝を飾るとともに貯金7。懸案だった難攻不落の牙城も崩したとなれば…。新庄監督が理想とする「独走V」も夢物語ではないかもしれない。