新日本プロレス6日の「旗揚げ記念日」(大田区総合体育館)で、IWGP世界ヘビー級王者の後藤洋央紀(45)が棚橋弘至(48)の挑戦を退け初防衛に成功した。V2戦の相手には永田裕志(56)が名乗りを上げ15日名古屋大会での迎撃が決定的。挑戦権がかかった「NEW JAPAN CUP」(7日、後楽園で開幕)にエントリーしていない永田の〝挑戦意義〟について、王者の見解は――。

 来年1月の引退を控え、IWGP世界取りのラストチャンスに燃える棚橋の左ヒザ攻めに大苦戦を強いられた。テキサスクローバーホールド、ドラゴンスクリューと厳しい攻撃にさらされながらも、昇天・改で形勢逆転。最後はGTRで激闘に終止符を打った。

 後藤は試合後のリング上に、すでに挑戦表明を受けていた永田を呼び込み「約束通り、次、このベルトをかけて戦いましょう」と豪語。7日に開幕するNJCの覇者が4月5日両国大会でIWGP世界王座に挑戦することが発表されているが、後藤がV2戦の相手に永田を指名したため、トーナメント期間中の3月15日名古屋大会での激突が決定的となった。

 棚橋、永田とベテラン相手の防衛戦が続くのは、「後藤革命」の真骨頂でもある。「俺もベルトを取るまで会社から戦力と見られていない一人だった。そこに俺がベルトを取った意味がある。永田さんの底力を引き出したいし、ミスターIWGPを俺に見せてもらってパワーをもらいたい」と、新世代の台頭に押されていた世代の力を改めて世に知らしめるつもりだ。

 NJC期間中に、NJCにエントリーされていない永田が最高峰王座に挑戦となれば、各方位から批判的な意見が出ることも予想される。しかし後藤は「それも分かるけど、俺は本来なら永田選手だって(NJCに)エントリーするべきだと思ってる。でも年齢で出場できない現状になっている。ファンや関係者に(ベテランの)力を見せつける戦いだと思ってます」と〝戦う理由〟を明かした。

 永田は本来であれば今年1月限りで新日本所属選手の契約が満了するはずだったが、契約更改で急転し延長となった舞台裏を明かし話題となった。後藤は「自分ができると思っている以上、何で終わらなきゃいけないんだろうと。俺は永田さんには自分自身でもうできないと思うまで続けてほしいですよ」とエール。「俺も昨年末、引退を考えなきゃいけない年齢なんだなと思わされる出来事があったんですが、永田さんに『10年早いわ』ってツイートしてもらって。だからこそ挑戦表明はうれしかった」と闘志を燃やした。

 キャリア22年目、45歳にして団体をけん引する立場となった荒武者。積み重ねてきたものの重みを誰よりも知る男だからこそ、その防衛ロードには生きざまが宿る。