WWEのレジェンドレスラーで、2025年限りで引退するジョン・シナ(47)の悪党転向が大きな衝撃を呼んでいる。

〝賛否両論の男〟は、2000年代後半からエースとしてWWEを引っ張ってきた。昨年7月に25年12月を最後に引退すると表明し、最後となる祭典「レッスルマニア41」(4月19、20日、ネバダ州ラスベガス)で最高峰王座を獲得すると宣言。史上最多となる17度目の世界王座戴冠を狙っていた。

「ABEMA」にて無料生中継された1日(日本時間2日)のPLE「イリミネーション・チェンバー」(トロント)では、男子チェンバー戦に出場。強敵5人を相手に優勝を果たし、祭典でコーディ・ローデスの統一WWE王座に挑戦することが決定した。試合後には、コーディに「貴様の魂がほしい」と要求していたザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)が登場。コーディがロック様に魂を売ることを拒否すると、ロック様の合図を受けたシナが王者を暴行。大流血に追い込み、KOした。

 2002年のWWEデビュー以来「努力、忠誠心、敬意」を信条として、常にWWEの本流で戦ってきた。現在はハリウッドスターとして活躍するものの、リングでヒールとして戦ったことは一度もなかった。しかも引退まであと10か月を切る中で、人生で初めて悪の道に走ったのだから、3万8493人の観衆どころか世界中のプロレスファンを驚かせた。

 CCO(最高コンテンツ責任者)のトリプルHも大会後の会見で「ジョンが爆弾を投下したんだ。俺はこの業界で30年にわたって重要な出来事に携われたが、これほど強烈な瞬間はなかった」と話したほどだ。一方、当のシナも会見に呼ばれたが、不機嫌な表情でイスに座ると、目の前にあったマイクを右手で持ち上げ、テーブルの上にボトリと落とした。質問に答えることなく、無言でそのまま退席。ロック様に魂を売り渡した真意を語ることはなかった。

 会見に出席したロック様は、テキーラのグラス片手に上機嫌。記者からの辛口な質問にもジョークを交え答えてみせた。シナを悪の道に引き込んだことについては、「信じられないくらい素晴らしい瞬間だった」とご満悦。ドウェイン・ジョンソンによると、シナはこの日、ハンガリー・ブダペストからトロント入り。PLEに参戦すると、その日のうちに次の仕事先となるアフリカへと旅立ったという。

 別れ際にはシナから「招いてくれてありがとう」と言われたといい、ロック様も「お前を誇りに思うよ」と告げたとか。昨年の祭典「レッスルマニア40」ではローマン・レインズvsコーディ戦に介入して対立したレジェンド同士が、悪夢の共闘。果たしてシナの引退ロードは、どこに向かっていくのか?