日本ハムのドラフト1位ルーキー・柴田獅子投手(18=福岡大大濠)がホロ苦い「プロデビュー」を強いられた。

 高卒新人ながらプロで投打二刀流に挑戦する右腕は20日、阪神二軍との練習試合(名護)に「1番・DH」で先発出場。まずは1打席限定の打者として対外試合初先発を果たしたが、相手先発左腕・及川に手も足も出ず、空振りの3球三振で「プロの洗礼」を浴びた。

 この無残な結果に本人は「やっぱりプロの世界は違う」と厳しい表情を崩さず「本当に圧倒された打席だったなと思います」とアマチュアとプロのレベルの違いを痛感させられた様子だった。

 無理もない。この日対峙した及川は昨季こそ一軍9試合の登板にとどまったものの、2023年シーズンは33試合に登板して3勝1敗、防御率2・23を残した左腕だ。そんな実績ある投手に直球2球で追い込まれ、3球目の低めスライダーにバットがあっさり空を切ったのだから「球がすごいのもありますが、(バットに)当たらない。配球もイメージと全然違ったので」と意気消沈するのも当然だろう。

 だが、悔しい経験をしたからこそ今後大きな飛躍を遂げる可能性が高い。というのも、柴田は高卒新人とはいえ、投打の非凡な能力はすでに折り紙付き。おまけに練習熱心で研究心も人一倍強いからだ。及川相手に3球三振を喫したとはいえ、試合後には「もう1打席あったら改善して研究して(実力を)発揮できたと思う」と早くも次回への対策に自信をのぞかせた。こうした姿勢は球団OBで、ドジャースで活躍する大谷翔平投手(30)に通じるものが。それだけに周囲の期待が高まるのもうなずける。

 この日、ベンチから見守った稲葉篤紀二軍監督(52)も「最後、スライダーで空振り三振したんですけど、本人もそのスライダーが全然見えなかったと言っていた。(自分自身を)客観的に見れて自己分析をできるというのは素晴らしいし、それを口に出してしっかり伝えられますから。本当に優等生だなと思います。今日、いろいろなことを感じられたと思うので。そういう経験ができたのはよかったと思います」と柴田の持つ天性を絶賛した。

 大谷級の活躍が現実になる日も近いか。