【取材の裏側 現場ノート】似た境遇の後輩スラッガーに自身の姿を重ねたか――。西武からFA宣言していた山川穂高内野手(32)のソフトバンク移籍が正式決定した。19日に行われた入団会見では西武球団やファンへ謝罪の言葉を口にしたが、世間の視線は厳しいままだ。
SNS上では「相変わらず応援します」「決まったからには頑張って結果出してほしいですね」と温かいコメントもある一方で「仁義を通さんヤツは好かん」「山川選手獲得の一連の流れに関しては正直幻滅しました」「ファンクラブ退会します」などと移籍の経緯や獲得そのものに否定的な声も噴出している。
8月に嫌疑不十分で不起訴処分となったものの、山川は5月に強制性交の疑いで書類送検。西武から公式戦への無期限出場停止処分を科せられ、当時から厳しい声を投げかけられていたが、今オフに巨人から中日へ移籍した中田翔内野手(34)は複雑な表情を浮かべながら山川への思いも明かしていた。
当時の中田は自身の去就を熟考中。報道陣に応対する前に自ら口を開き、FA権行使の可能性が取りざたされていた大砲について「山川(の近況)はどうなん?」と逆質問。その後は静かにうなずきながら「頑張ってほしいけどなあ…」とポツリとつぶやいていた。
内容は全く違えど、中田も自らの不祥事で移籍を経験した身。連日、厳しい言葉も浴びせられた。それでも栗山監督(当時日本ハム監督)から「野球でしか人生は良くならない」との叱咤激励を受けて姿勢を改め、逆風の中でも耐え忍び、新天地でファンをうならせる復活も果たした。山川への一言は、似た境遇を経験したからこそ生まれた偽りのない言葉だったのかもしれない。
山川と中田。経緯も内容もまるで異なるが、山川が今後の野球人生を生かすも殺すも、中田と同じく自分次第であることは間違いない。











