日本人強打者「セイヤ・スズキ」の名前が、夏本番を前にした移籍市場で一気に熱を帯びてきた。ここにきてカブスの鈴木誠也外野手(31)を巡るトレード説が、米球界周辺でヒートアップしている。
米メディア「クラッチポインツ」は11日(日本時間12日)、主砲ロナルド・アクーニャ・ジュニア外野手(28)が左ハムストリングのグレード1の肉離れで再び負傷者リスト(IL)入りしたブレーブスが、鈴木獲得に動く「極めて高い可能性」について報じた。
カブスが失速し、米東部時間8月3日午後6時(同4日午前7時)のトレード期限を前にチーム再編へ傾く可能性が取り沙汰される中、ドジャースなど複数球団の名前も浮上する〝鈴木市場〟に、今度は「勝てる強豪」アトランタが現実的な候補として割って入った形だ。
同メディアは、米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」の敏腕記者ケン・ローゼンタール氏が、右の強打者の価値が今夏の市場で高騰すると指摘し、鈴木を「他球団が喉から手が出るほど欲しがる右打者」と位置づけたことにも言及。鈴木は今季、成績に波がありながら、OPS+113、9本塁打、22打点をマーク。右の長打力が不足する球界にあって、即戦力としての値札は上がり続けている。
とりわけブレーブスにとっては、事情が切実だ。アクーニャ・ジュニアの離脱が短期で済む可能性はあるものの、下半身の故障を抱えた主砲に10月の大舞台で無理を強いるわけにはいかない。鈴木を加えれば、外野の出場機会を埋めるだけでなく、アクーニャ・ジュニアの復帰後も休養日や打撃に比重を置いた起用を絡めながら、打線全体の厚みを保てる。派手な大物狙いではなく、勝負どころに必要な一枚をピンポイントで補う「現実路線」といえる。
記事では具体案として、ブレーブスが鈴木の残り年俸を引き受ける代わりに、右腕投手有望株のルーカス・ブラウン投手(24)、ドリュー・ハッケンバーグ投手(24)をカブスへ差し出すプランを提示。5年8500万ドル(約132億円)契約の最終年を迎える鈴木をこのまま失うより、投手層を厚くできる見返りを得る方が、カブスにとっても実利があるとの見立てだ。
ただし、最大のハードルは、鈴木が持つ全球団へのトレード拒否権。最終判断は本人に委ねられる。それでも、常勝軍団でレギュラー級の出場機会とワールドシリーズ制覇の可能性を同時に得られるなら、ブレーブスは十分に説得材料を持つ。
カブスの失速で一気に火がついた鈴木争奪戦。夏の市場で、その行き先を左右する「本命候補」の1つとしてアトランタも浮かび上がってきた。












