ソフトバンクは13日のヤクルト戦(みずほペイペイ)に8―1で大勝した。先発の前田悠が7回3安打1失点と好投すると、打っては近藤の13号2ランなどで大量8得点。交流戦を14勝3敗として首位に再浮上し、14日にも10度目の交流戦優勝が決まる可能性が出てきた。

 どちらに転ぶかわからなかった試合の行方をぐっと引き寄せたのは背番号99の連発だった。1点リードの6回、打席に立ったのは野村勇内野手(29)。相手先発・山野の2球目をセンター返し。伸びた打球はバックスクリーン右に飛び込む3号ソロとなった。

 これだけでは終わらなかった。点差が広がった7回には小沢の変化球を前のポイントでとらえて左翼スタンドへ。9日の阪神戦(みずほペイペイ)以来となる1試合2本塁打で3打点の活躍をしてみせた。小久保監督は「勇は長打力があるので、チームの雰囲気を変えられる力があるなと感じた。庄子も(ポジションを)手放して悔しい思いをして。競争でチーム力が上がっていくひとつの要因」と活性化に期待をかけた。

 5月終了時点での打率は1割6分1厘。昨年126試合に出場して打率2割7分1厘、12本塁打を記録した男が「(復調は)二度と無理だと思った」と思い悩んだ。それでも6月に入って6試合連続安打と状態は上向き。長谷川打撃コーチの助言もあり、「真っすぐのタイミングが合い出した。変化球も結構見れるようになってきていると思う」と視界が開き始めた。

 昨年、ブレークしてリーグ連覇に貢献した29歳。二遊間でこれだけの長打力を誇る選手は多くない。指揮官も再確認した〝武器〟を生かしてここから巻き返しを図る。