日本ハム・万波中正外野手(23)が5日に北海道北広島市の球団事務所で契約更改交渉を行い、今季2000万円から4倍となる年俸8000万円でサインした。プロ5年目の今季、自己最多となる25本塁打をマーク。守備では強肩を武器にゴールデン・グラブ(GG)賞を初受賞するなどバラ色のオフを送っている。だが、本人に浮かれた様子はない。若き大砲は「大幅昇給分」を活用し、さらなる進化を遂げようとしている。
球団との交渉を終えエスコンフィールド内の会見場に現れた万波。その表情にはすぐに満面の笑みがこぼれた。
「かなり(年俸が)上がりましたが、球団側からは『妥当な評価をしました』と言ってもらったので。それがすごくうれしかった」
一気の大幅アップに「僕自身、(金額の)提示を受けた時には少し驚きもあって」というが、興奮を抑えきれない様子だった。無理もない。昨季までの4年間は将来を嘱望されながら不本意なシーズンを送り続けた。その悔しさを晴らすかのように今季、攻守の才能を開花させた。
わずか1本差で本塁打王こそ逃したものの、25発でキャリアハイを更新。最後まで他球団の名だたる長距離砲とタイトルを争った。守備でも自慢の強肩を生かし何度も補殺を記録。こうした守備力が評価されオフには「本当に恋い焦がれていた」という守備の名手に贈られるGG賞も初受賞した。まさに最高の1年。オフぐらいは少し気を抜いても罰は当たらないが、本人にそんな思いはない。それどころか大幅アップした年俸をフル活用。「使えるお金も結構増えたので。身銭を切っていい練習をして来年のさらなる成長につなげられたら」と早くも昇給分の有効活用を試みている。
その一つが欲しかった練習器具「トラックマン」の購入だ。打球の軌道や速度を計測し、数値化するものだが、すでに万波は1台数百万円もするこの精密機器を購入。まだ使用していないが、今後はこれを駆使しながら打撃向上を図るという。
「常に打球速、打球と向き合いたいなと思って。今は試合で(打球速が)180キロとか181キロ。でも将来的には190キロぐらいに。メジャーのトップクラスが190キロとか191キロを出すので」
打球速度が上がればその分、飛距離も伸びる。球界を代表するスラッガーを目指すからこそ大金を費やしてでも自らの成長を図りたいのだろう。
すでに守備力、特に無類の強肩ぶりは他球団から恐れられている。相手の警戒ぶりは相当なもので、今季中盤以降は自身が守る右翼に打球が飛んでも打者や塁上走者は進塁を自重する傾向になったほど。そんな守備と同様、打撃面でも相手に脅威を与える存在になれるか。
「来季はホームラン40本と(出塁率と長打率を足した値の)OPS900。まずはそこに向かって練習します」。来季6年目を迎えるロマン砲の飽くなき挑戦は続く。(金額は推定)












