日本ハム・万波中正外野手(23)の本塁打王争いが正念場を迎えている。プロ5年目の長距離砲は2日現在でリーグ2位の25本塁打をマーク。しかし、今季残り試合は5日の楽天戦(楽天モバイル)1試合のみで初タイトル奪取には暗雲が垂れ込めているのが現状だ。そうなると万波は新庄剛志監督(51)から提案されていたタイトル獲得時の「ご褒美」が幻に終わることになりそうだが、そこはサプライズ好きの指揮官のこと。どうやら別の〝名誉あるプレゼント〟が用意される可能性が高まっているという。
初の栄冠はかなり厳しくなってきた。2日のオリックス戦(京セラ)に万波は「1番・右翼」で先発出場したものの、相手先発・山本由伸から1安打(二塁打)を放つのが精いっぱい。これで先月26日のロッテ戦(エスコン)以来、5試合連続で不発に終わってしまった。
日本ハムは今季最終戦を残すのみ。2日の西武戦で26号ソロを放ったポランコ(ロッテ=残り5試合)がリーグトップ。さらに近藤(ソフトバンク=同3試合)と浅村(楽天=同4試合)がともに25本塁打で万波と並ぶ2位タイとなっている。残り試合数を考えれば、パ本塁打王争いで万波の圧倒的不利は否めない。
それでも試合後の万波は「僕はもうあと1試合で本当に厳しいなと思いますけど、最後まで諦めずに。いいスイングした結果がホームランだと思うので。そこを意識しながら最後の試合、いいバランスでできたらいいと思います」と前向きにコメント。初のタイトル奪取はかなり厳しくなってきたと言わざるを得ないが、こうなると気になるのが指揮官から提案されていた〝プレゼント〟の可否だ。
新庄監督は以前から万波が今季の本塁打王を獲得した場合には「ご褒美」を用意することを示唆。本人の意欲を高めるため、冗談交じりに「マンション購入」をほのめかしたことまであった。だが、このまま万波がタイトルに届かなければ当然ながら高額品の贈呈はなくなってしまう。とはいえ、そうなってしまっては万波のここまでの奮闘が報われない。
関係者の話を総合すると、その〝解決策〟として指揮官が「代わりのプレゼントを用意している可能性が高い」という。それが今オフ、新庄監督が現役時代から背負い続けている「背番号1」の禅譲だ。
実を言えば、新庄監督は2年前の監督就任直後から自身の「背番号1」について「ふさわしい選手が出てきたら譲る」と公言している。だが昨季は清宮を筆頭に期待した若手の成長がいまひとつだったこともあり、愛着ある背番号を誰にも譲らなかった。
しかしながら今季は万波がリーグ本塁打王争いに加わるまでに成長したばかりか、右翼守備でも強肩を生かした驚がくのレーザービームを連発。球場を訪れたファンを何度も魅了し、大きく台頭した。若手ホープの中から頭一つ抜き出る主力選手となった万波の急成長ぶりを実感し、指揮官も「その時」を決断する時期に来ているようだ。球団OBも新庄監督の本音を代弁するように、こう打ち明けている。
「監督は自身の現役時代のように、常に攻守でファンに野球の楽しさや魅力を与え続けてくれる選手に『1番』をつけてもらいたいと願っている。その意味では今季の万波は外野手として監督と同等、いや、それ以上に成長したと言っても過言ではないですからね。万波自身が希望すれば、今オフなら(背番号1を)プレゼントすると思います」
背番号1はチームの顔、中心選手が背負う。今季の万波の活躍ぶりなら今後も末永くその役割を担うことができるはずだ。新庄監督は愛弟子の実力を認め、自らの代名詞である背番号1を「ご褒美」として譲り渡すのか。今オフの〝目玉行事〟として早くもチーム周辺ではその行方に注目が集まっている。













