何とか大敵に勝ちたい――。オリックスが悲願成就に燃えている。日本シリーズ〝関西ダービー〟も第6戦(4日)に突入。王手をかけられながらも再び本拠地・京セラドームに帰還して逆転Vを狙うが、球団は阪神との日本一決戦にプライドをかけている。同じ関西のチームとはいえ人気、実力、観客動員、メディア報道とすべてに水をあけられてきた苦難の歴史があるだけに「せめて実力で最強を証明したい」というのだ。
オリックスにとって阪神はずっと〝目の上のたんこぶ〟だった。歴史と伝統の「阪神ブランド」の前に後塵を拝し、大阪にいながら〝地方球団色〟が強かった。関西は親子何代にもわたって阪神愛が〝世襲〟され、人気を押し戻すのは簡単ではないが「向こうは思ってなくても、こちらは競合他社のライバルだと思っていた。ファンの取り合い、スポンサーの取り合い。それこそ昔は阪神が甲子園で試合の日に、京セラや神戸で試合をするな、という声もあった」(営業関係者)。
「お隣さん」でリーグが違うにもかかわらず、両球団のコラボがこれまでほとんどなかったのも「同じプロ球団で切磋琢磨してきた。阪神さんの人気にあやかるようなことはしたくない」との思いもあったからだ。
テレビでオリックスの話題が取り上げられることは少なく〝偏向報道〟が当たり前。日ごろからタイガース関連の番組や情報番組のコーナーなどで二軍情報まで報じられ、地元サンテレビは年間約60試合を放送。虎のペットマークも生活の中にあふれ返っている。1日の日本シリーズ第4戦(甲子園)では、日本テレビ系列のアナウンサーが全国放送で阪神寄りの実況をしたとして、SNSでやり玉に挙げられたほどだ。
実力でも水をあけられていた。1995年と96年と連覇して以降は長い低迷期に入り、2008年と14年は2位に食い込んだが、その後も監督交代を繰り返しながら6年連続Bクラスに沈んでいた。一方の阪神は03年と05年に優勝し、それ以降も上位争いの常連となっている。
だが、このまま指をくわえて遠い背中を見ているわけにはいかない。21年から中嶋監督の体制となって3連覇。観客動員も球団新記録を達成し、苦難の道を乗り越えて実力で阪神と向き合った。「人気で勝てないのは十分認識しているが、実力で勝ちたい。両方で負けられない」がスタッフの思い。対戦成績は2勝3敗と崖っぷちに立たされたが、巡ってきた千載一遇のチャンスでライバルを痛快に〝逆転KO〟したい。













