CSファイナル進出のカギは「あの人」か。ロッテが今季最終戦となった10日の楽天戦(楽天モバイル)に5―0で快勝。土壇場でリーグ2位に浮上し、ソフトバンクとのCSファーストステージ(14日開幕)の本拠地開催権を勝ち取った。
負ければCS進出を逃す大一番で先発左腕・小島が7回6安打無失点の好投。打線も小刻みに得点を重ね、追いすがる楽天を突き放した。これで10月は7試合で5勝2敗。CSでの「下克上」を目指すロッテとしてはいい形でプレーオフに臨めると思われがちだが、実際は予断を許さない厳しい状況と言える。
まずは投手陣。先発を含めて奮闘はしているものの、救援陣の一角を担うぺルドモが10日に右肩の張りを訴えて登録抹消。守護神・益田も防御率3・71と安定感を欠いているため、接戦には不安が残る。9月中旬からは沢田や西村、坂本らがその穴を埋める働きをみせているが、短期決戦でも同様の投球をできるかは未知数だろう。
打線も10月に入って調子を取り戻しつつあるとはいえ、9月のチーム打率は2割1分5厘。この低迷がパ・リーグのCS争いを混とんとさせた。今後のCSで争うソフトバンク、オリックスと比較しても得点力不足は否めず、劣勢が予想される。
もっとも課題山積のロッテだが、CS本拠地開催を決めたことで〝追い風〟も吹く。今季限りで球場アナウンス担当を「卒業」する谷保恵美さんの再登場が実現するからだ。
谷保さんと言えば1991年から本拠地戦でのアナウンスを担当。長年にわたり、選手名の語尾を伸ばす独特の美声で、ロッテナインやファンを魅了してきた。この谷保さんの再登板がロッテを救う可能性があるというのだ。チームを熟知する球団OBがその「力」をこう明かす。
「谷保さんはしがらみが多いと言われるロッテ球団の中でも、唯一と言っていいほど誰からも好かれる球団職員なんです。試合中のアナウンスばかりが目立ちますが、実は選手だけでなく、報道陣や他の球団スタッフへの協力、配慮を惜しまない人柄で有名です。そんな姿をみんな見ていますからね。谷保さんを知る選手、関係者は誰もが『谷保さんの有終の美を飾りたい』と躍起になっている。この力は相当なもの。谷保さんの復活がロッテに勢いをもたらす可能性は十分あります」
本拠地に再び谷保さんの美声がこだまするロッテは侮れない。













