首位阪神が29日の中日戦(甲子園)に8―0で完勝し今月2度目、実に6カードぶりとなる3連戦勝ち越しを決めた。6月は8勝13敗1分けと苦しんだが、大事なのは8月以降の夏場の戦い。本紙評論家の伊勢孝夫氏は「後半戦スタートまでには限りなく開幕オーダーに近い布陣を取り戻すべき」と提言し、鍵を握るのは悩める助っ人砲の完全復調だと指摘した。
【新IDアナライザー・伊勢孝夫】1番に中野、2番に近本を配置した25日のDeNA戦(横浜)に続き、この日は3番に渡辺諒、5番の打順にシェルドン・ノイジー外野手(28)を置いた。佐藤輝をファームで再調整させていることも響き、日替わりで打順を組み替え続けなければならない首脳陣の苦労も伝わってくる。
オールスターの後から始まる後半戦は、限りなく開幕オーダーに近い形を取り戻し、勝負の8、9月に臨みたい。そのために必要なのは「本来の3番打者」ノイジーの完全復調だろう。
6月は月間打率1割5分9厘と大不振に陥ってしまったこともあり、スタメンから外れる試合も増えてきた。彼の課題は米球界よりもストライクゾーンを広くとられる内角球への対応。無理に打ち返そうとして打撃フォームを崩されるよりも、今覚えるべきことはインサイドの球をファウルで逃げる技術だろう。ここを粘りきることができれば、根負けした投手の失投をしっかり仕留めることができるはずだ。
高卒2年目の前川右京外野手(20)は変化球への対応力も含め確かに素晴らしい素材だ。チームの未来のためにも、相手先発が左腕であろうとこの日のように積極的にスタメン起用していくべきだろう。だが、3番などの中軸起用は荷が重すぎる。彼は5月末から一軍に上がってきたばかり。セ5球団との対戦が一巡すれば、相手バッテリーの対策はこれまでの比ではないほど厳しくなっていく。彼はまだ、これから直面するであろう数多くの壁を乗り越えていかねばならない立場だ。
長打力と将来性を兼ね備えた前川の適正打順はやはり6番。近本―中野―ノイジー―大山―佐藤輝―前川―梅野(坂本)―木浪―投手という並びが岡田阪神のベストオーダーだと私は考える。
(本紙評論家)












