西武・平良海馬投手(23)が、4日に2度目の契約交渉を行い要望通り来季からの「先発挑戦権」を勝ち取った。来季年俸は1億7000万円となる。

 平良は「2020年の2月に1回だけ(先発)挑戦して、終わったということがあった。(渡辺GMに)今回はチャンスは何回ですか?と聞いたら、他の先発と同じように何度かチャンスはあげると言ってもらいました。素直に自分の意見を強く持って話し合いができたことは本当によかったなと思う」とニンマリ。19年の更改から3年がかりで実現させた先発転向プランが前進したことを喜んだ。

 交渉に当たった渡辺久信GM(57)は「彼の先発に対する意思の固さもあった。首脳陣(松井監督、豊田投手コーチ)とも話をして難しい決断でしたけど、チャレンジさせようということになった」と経緯を説明しながら、こうクギを刺した。

「ローテの枠をひとつ与えるというわけではない。先発候補のピッチャーと競争になってくると思うので、そこはしっかりやってもらいたい。あれだけのポテンシャルを持っているピッチャーなので、やるからにはカードの頭に行くぐらいのつもりでやってほしい。(最終判断は)現場が決めることですが、1回、2回失敗したからってすぐに中継ぎに戻すことはないと思います。(本人も)そんな簡単に決めた先発転向ではないと思う」

 この日、渡辺GMは公に初めて平良が将来的なメジャー挑戦の希望を球団に伝達済みであることを認めた。その上で「大きな一枚が抜けることで、これから補強も含めて現在いる選手の抜てき、育成をしていきたい」と平良抜きでのブルペン再編成への覚悟を語った。

 昨年中に平良は、菊池雄星とのつながりからMLBの大物代理人スコット・ボラス氏率いる「ボラス・コーポレーション」と契約。その発言の背景に近い将来のメジャー移籍が念頭にあることはもはや明白だろう。

 この4年間で203試合(194回2/3)に登板し防御率1・66、230奪三振の圧倒的数字をマークしてきた160キロ右腕が、千賀や山本由伸のように先発でも圧倒的な投手であることを証明できれば、移籍市場で有利に交渉を進められることは明らかだ。

 西武としては、自らのキャリアの形成を優先したい平良側とケンカをしても生産性はない。気持ち良く平良の要求をのんで圧倒的な先発投手になってもらえれば、チームにもプラス。その間に絶対的セットアッパーの抜けるブルペンの整備、新たな形を整える準備を進めていこうという決意を固めたということのようだ。(金額は推定)