【赤坂英一 赤ペン!!】広島から巨人に復帰した長野久義(37)、5年ぶりの古巣でどれだけ存在感を示せるだろうか。
広島・鈴木球団本部長が「長野がユニホームを脱ぐならやはり巨人で」と提案し、これを巨人が受け入れて成立した今回の無償トレード。長野が両球団の温情に応えるには、来季バットで結果を残さなければならない。
キャリアハイの打率3割1分6厘で首位打者となったのはプロ2年目の2011年。この年、長野が意外に苦労していたのが送りバントである。
優勝を逃したこの年の終盤、長野は痛いところでバントを失敗。試合前の練習でも、私が見ていた最中、ファウルチップが顔のすぐ横に飛んできてヒヤリとさせられた。
すると長野は「大丈夫でしたか? 気をつけてくださいよ。僕のバント、(打球が)どこへ行くかわからないことがあるんで」。バントが下手だと自覚している正直さに加えて、練習中でも周囲の記者への目配り、気配りを欠かさない性格に感心させられたものである。
そんな長野が19年1月、広島から巨人へFA移籍した丸の人的補償で広島に移籍。実はこの時、広島は他にも2人のベテランを候補に挙げていたそうだ。最終的に長野に決めたのは、「カープに自らなじみ、外野のポジション争いにも意欲的に取り組んでくれるだろうという人間性を見込んでのことだった」と関係者に聞いたことがある。
広島の試合前練習は巨人よりも開始時間が早く、量も多い。19年夏、冷房の効いている東京ドームとは違い、焼けつくようなマツダスタジアムで、長野は連日午後1時前から若手と早出練習に参加していた。
「今年は試合数が減ってるので、練習量を増やしています。とくに外野での守備練習。コンディションを整えるために、広瀬さん(現二軍外野守備走塁コーチ)と話し合ってやっていますよ」
今季は6月に二軍で2週間の再調整も経験。一軍昇格後の7月16日、東京ドームの巨人戦で、自身4本目の満塁本塁打を含む2発5打点と大暴れ。「(二軍で)若い選手と一緒に泥んこになり、どんどん走ってどんどんバットを振ったから」と気を吐いた。
ちなみに、長野初の満塁弾は首位打者となった11年の最終戦で、やはり東京ドームだった。9回に代打で出場し、内海の最多勝を確定させた逆転サヨナラ満塁弾は、今もファンの語り草だ。来年、5年ぶりの古巣でまた豪快な一発が見られるだろうか。












