阪神は17日のヤクルト戦(神宮)に1―2でサヨナラ負け。虎の子の1点リードを3投手の継投で必死に守ったが、最終9回に守護神・岩崎が崩れて悪夢の2失点。連勝は2で止まった。

 慢性的な貧打に悩む虎打線はこの日も4安打1得点と低調。残り13ある借金完済のためには、野手陣のさらなる戦力的上積みが必要不可欠となる。それだけに阪神ベンチが今、期待をかけているのが「超変革世代」たちの逆襲だ。

 前監督の金本知憲氏(54)は指揮官就任1年目のシーズンとなる2016年に「野手陣の世代交代」をテーマに大胆な若手選手の抜てきに着手。この年の新人王に輝いた高山俊外野手(当時22歳)を筆頭に、北條史也内野手(同21歳)、原口文仁捕手(同24歳)はそれぞれがキャリアハイとなる数字をマークし、チームスローガンの「超変革」を象徴する若虎として一躍注目を集めた。

 あれから6年――。高山は長引く打撃不振から抜け出せず、いつしか外野の定位置を近本、佐藤輝ら〝矢野チルドレン〟に奪われるように。北條は度重なる負傷などにも苦しみ、長い二軍生活を余儀なくされた。原口はその後、一気にセ・リーグを代表する捕手にまで成長した梅野の牙城を崩すことができず、今季から登録を内野手に変更。打撃に磨きをかけ、再起を期すことにした。

 だが今季になり、阪神首脳陣は打撃陣テコ入れのため、彼ら超変革3選手を一軍に再抜てき。現在はまだ、それぞれが代打などの限定的な出場にとどまっているが「原口だけでなく(高山)俊もベンチでものすごく声を出してくれている。苦しい思いをしたからこそ気づいた部分もあると思う。北條もそうだけど、彼らの姿を見て(若手選手は)何かに気づいてほしい」と、矢野監督はアラサーにさしかかった3人を評価。酸いも甘いも味わった上で、一回り成長した姿に期待を寄せている。

 この日の8回に代打として出場した高山はカウント0―2まで追い込まれてから粘りを見せ、四球で出塁。勝利にこそ貢献できなかったが泥臭く結果を残し、一軍生き残りへアピールした。

「それぞれが崖っぷちの中、野球人生をかけて日々の戦いに臨んでいる」(チーム関係者)かつての若虎たちの意地に今後も期待したい。