〝いい人〟のまま、頂点を取れるか。

 全日本プロレスの春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」にBブロックで出場中の諏訪魔(45)が、逆転Vの望みを残して公式戦最終戦(29日、愛知・名古屋国際会議場)に臨む。ここまで2勝1敗1分けの勝ち点5で2位タイにつけて首位の青柳優馬を1点差で追うが、最終戦ではヨシタツと対戦する。優勝決定戦にはここでの勝利が不可欠。その上で同日に2位タイの宮原健斗が青柳に勝てば、決勝進出者決定戦を行うことになる。

 絶対に負けられないヨシタツ戦に向けて諏訪魔は「頑張ります。ここから3連勝して優勝しますよ」と屈託のない笑顔を見せた。このCC開幕前から〝いい人化〟しているが、相変わらず続行中で「50周年の全日本を正しい方向に導くため、僕が、専務らしい戦いと行動で優勝したいです」と意気込んだ。

 諏訪魔の〝いい人化〟におそらく拍車をかけているのが新弟子の存在だ。実は今、自らスカウトした中大レスリング部出身のホープ・安齊勇馬を付け人にして一から英才教育を施している。後輩のため、自分がしっかりしなければ―。そう気負っているのだろう。諏訪魔は「正直、安齊君には昔の僕のようにはなってほしくない。だから、彼にはいい背中を見せたいというのはありますよ。もちろんCCで優勝する姿を安齊君に見せたいですよ」と話した。

 しかし、心配なのは諏訪魔自身だ。〝暴走男〟と称される通り、もともとはどちらかというと「荒くれ者」の部類に入る。無理しているに見えてならないが、本人は「皆さんに最近『真面目キャラになったね』とか言われるけど、全くそんなつもりはないんですよ。今まで通り、専務としてしっかりやっているつもり」とほほ笑みながら心配を一蹴した。

 元暴走専務は、暴走せぬまま優勝をつかめるのか。ともあれまずは、公式戦最終戦に勝って逆転の糸口にしたい。