6年ぶりに西武復帰が決まった炭谷銀仁朗捕手(36)が2年目の今季、9勝10敗、防御率3・44と3年目の飛躍への足場を作った隅田知一郎投手(24)にロックオンしている。

 7日の復帰会見で炭谷は「僕の気持ち的にはほぼ可能性はゼロに等しいですけど、143試合フルイニング出るという気持ちは捨てていない」と古賀、柘植、古市らとのレギュラー争いに挑む構えを語った。

 一方、来季が19年目となるベテランは、自身の現実的役割が若手捕手陣を支える知恵袋、試合終盤の抑え捕手、勝てないトラブルを抱えた投手の指南役など、幅広い視野で投手陣を支える〝アンカー役〟であることも心得ている。

 その中でも炭谷がスタメン出場を狙うのが、サウスポーとのコンビだ。2018年までの西武前所属時にまだくすぶっていた菊池雄星投手(32=現ブルージェイズ)を粘り強く教育し、16年から3年連続2桁勝利(計42勝)と覚醒させた上でメジャーへと送り出した。

 楽天でも3年目・早川の専属捕手を務めるなど、若手左腕のリードには定評のある背番号27が今注目しているのが、来季3年目を迎える隅田だ。

来季3年目となる西武・隅田
来季3年目となる西武・隅田

 炭谷は「なんか〝おっ!〟という球を持っていますよね。性格的には(いい投手というのは)芯が強い。何か1個ズバ抜けている長所があるもの。チェンジアップに目がいきがちですけど、結局それを生かそうと思ったら、いい真っすぐがないとダメ。僕はまずその投手の真っすぐがどうかという見方をする」と隅田に寄せる関心を語った。

 雄星との経験から隅田が自分の世界をかたくなに守ろうとするタイプなのか、柔軟に他人の意見に耳を傾けて取捨選択していくタイプなのか、現時点では分からない。

 しかし、炭谷は打者として対戦した経験から「捕手として受ける感覚と、打者が打席でどう感じているかは違う」と隅田に感じている可能性を語った上で「例えば(楽天の)鈴木大地がどういうタイプの打者でどういう考え方をするのか、を伝えてあげることはできる」と持っている経験、情報を多面的に古巣に還元する構えだ。

 西武の来季3・29開幕戦は仙台での楽天戦。そのスタメンマスクを炭谷がかぶっているのかも含めて、その復帰効果が注目される。