ソフトバンクの後藤芳光球団社長(60)がFA権を行使した西武・山川穂高内野手(32)について、入念に調査を継続していく方針を口にした。西武が公式戦出場停止処分を科した女性トラブルについては〝事実ベース〟として不起訴となっている。ただ、特にネット上を中心とする世論の逆風は想像以上に強く、さすがに球団内から戸惑いの声も出ている。

 今オフの補強の目玉となり得る山川獲得に向け、27日に後藤球団社長が言及した。球界を代表するスラッガーでかねて球団は関心を持ってきた。本格的に動き出す前提として「いろいろ議論されそうなテーマについて、会社としてすべて調査していくことが大事」との見解を示した。

 山川は5月に女性トラブルによって書類送検され、8月末には不起訴処分となったものの、12球団一コンプライアンスに厳しいとされる西武球団からは、公式戦出場停止処分を下されていた。ソフトバンクは実戦復帰となった「フェニックス・リーグ」を入念にチェックし、実戦から遠ざかっていることに関してプレーヤーとして支障がないことを確認。また、懸念材料としてうわさされていた女性側からの民事訴訟の可能性も含め、不起訴処分となった以上の事実はないとの感触をつかんで獲得へ準備万端の態勢を整えてきた。

 ただ、戸惑いも隠せなくなってきているのも事実だ。ネット上では逆風が収まるどころか強まるばかりとなっており、SNSなどには誹謗中傷とも捉えられかねない投稿まで出ている。さらに、獲得に前向きな姿勢を打ち出している球団にも否定的な意見が目立つ。

 想像を上回る状況に球団関係者から「ここまで厳しい反応ばかりになるとは…」との声も。FA移籍となれば誰しもが結果を求められる立場となる中で「相当なプレッシャーがかかってしまうのではないか」とも心配されている。

 今後も入念に調査を継続していく方針ではあるが、こうした一方的に流れる〝民意〟が急変することは難しそうな雲行き。後藤社長が口にした「議論されそうなテーマ」に対して、はっきりとした〝アンサー〟を用意した上で暴風にあらがいながら獲得に乗り出すことになりそうだ。