広島・九里亜蓮投手(31)が負けられない戦いの先陣を切る。20日の中日戦(マツダ)に中6日で先発するが「もう勝つしかない」と意気込んでいる。

 阪神、巨人とCS進出をかけてシ烈な争いを続けている広島は、残るは6試合のみ。それでも最大2連戦と日程に余裕があるため九里、森下、大瀬良と実績のある先発三本柱をフル回転させ、それぞれ2度起用する必勝ローテを組むことが可能だ。

 その先陣を託された9年目右腕は初回から〝飛ばす〟ことを宣言。「そのつもりでいく。チームが勝つことが全てだと思うので。シーズン前から170投球回を投げたいと言っていたけど、そこはどんだけ頑張っても届かない(19日現在、132回2/3)。そこは来年以降の自分の課題なり目標としてやればいい。あと6試合は一つも落とせない試合が続く」ときっぱり。

 前回13日の阪神戦(甲子園)では5回途中1失点で降板を命じられた。「僕がふがいない投球をしてしまった。あの場面で代えられてしまうということは、そういうふうに見えてしまっているのは事実。悔しさはあるが、結局、チームが勝たないと話にならない。自分どうこうより、チームが勝つことが一番大事。そこに重きを置いて投げたい」とフォア・ザ・チームを強調する。

 その上で「結果、長い回を投げられれば。余力を残していくのではなく、思い切ってどんどん攻めていければいい」。なりふり構わず腕を振る覚悟だ。