ソフトバンクの主砲・柳田悠岐外野手(33)が、球界屈指の右腕を打ち砕いた。3日のオリックス戦(ペイペイ)、3―3で迎えた6回一死満塁から値千金のグランドスラム。相手エース・山本由伸投手(23)のこの日124球目、渾身の153キロ真っすぐを左中間席へ叩き込んだ。直後に球団を通じて「執念が奇跡を呼んだ一打」とコメントしたが、神がかったような最高の結果だった。

 打った瞬間に満塁弾を確信した鷹の主砲は、両手で握ったバットを高々と掲げながら着弾地点を確認。ゆっくり駆け出すとベンチに向かって力強く拳を握った。被弾した山本は後ろを振り返ると同時に両手を膝に付き、ガックリと肩を落とした。

 黄金週間で球場に詰めかけたファンは総立ち。手に汗握る勝負の劇的な結末に酔いしれた。