打たれたムシャクシャは〝暴言〟で発散――。阪神のドラフト3位ルーキー・桐敷拓馬投手(22=新潟医療福祉大)は13日に登板した教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)で5回12安打7失点と大炎上。ここまでオープン戦2試合に登板し防御率1・50と抜群の安定感を誇ってきたが、開幕直前になってまさかの落とし穴にハマった格好だ。同日に甲子園球場で行われていた巨人戦で先発登板した小川が、4回無失点の好投を披露したこともあり、ほぼ確定的とみられてきた桐敷の開幕ローテの座も少々危うくなってきた。

 さぞかし落ち込んでいるのでは…と思いきや、14日の投手練習(甲子園)に姿を現した桐敷は「キャンプからずっとやってきて疲れもあったと思う。シーズン前に悪いところが全部出て良かった」とサバサバ。井上ヘッドからは「落ち込んでんのかと思ったら、桐敷だけに『キリ替え』が早いなオイ!」とコテコテのオヤジギャグでいじられ、笑顔を見せていた。

 前夜のうちに〝暴言〟を思う存分に吐き、心のキリ替えは済ませていた。桐敷は大学時代から「出来の悪かった登板の後に、野球ノートに愚痴というか、変な言い方ですが自分への〝暴言〟を書いて気持ちを切り替えるようにしています。『コンチクショー!』とか? そんな感じです」と独自の方法でメンタルを管理していると明かす。「頭の中をグチャグチャさせたままよりも、アウトプットすることで気持ちの整理がつく。昨日(13日)の夜も? 書きました(笑い)」(桐敷)。

 次回登板はオープン戦最終戦となる20日のオリックス戦(京セラ)が濃厚。開幕ローテ入りへ向けた〝最終追試〟へ向け「修正すべきところは修正して万全の状態でいけるようにしたい」と背番号47は力を込めた。