「19日松坂引退会見」選手として最後の言葉、姿をしかと脳に焼き付けさせていただきます

2021年10月13日 11時00分

松坂大輔(東スポWeb)
松坂大輔(東スポWeb)

【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】すでに引退を表明している西武・松坂大輔投手(41)の引退会見が19日に行われることが球団から発表された。西武に戻った昨年7月5日に「脊椎内視鏡頸椎手術」を受け、その後は懸命にリハビリに取り組んだ。だが、悩まされた右手のしびれが取れず今季限りでの引退を表明していた。

 心身ともに疲弊しており、球団もその点を配慮。これまで公の場で本人が言葉を発することはなかったが、会見ではレオ党への感謝も語られることだろう。

 今から23年前。1998年12月28日には都内のホテルで単独入団会見が開かれた。以前にも書いたが、会見前にホテル駐車場に止めた車中で居眠りしてしまい、僕はあろうことか遅刻。こっそり大勢の取材陣に紛れ込もうとしたところ、松坂に発見され「囲み(取材は)まだだからセーフ」と笑われた。

 同じ轍を踏むわけにはいかない。単独の入団会見でもやらかしたが「平成の怪物」の引退会見にも遅刻するなどという汚点を残してはいけない。

 それはさておき、選手晩年の松坂は故障の連続で満足に投げることもままならなかった。特にソフトバンク時代は、ネット上で容赦ない誹謗中傷を浴びせられることも多々あった。それでも、言い訳はしなかった。

「僕も人間ですからそういう言葉を見てしまうと、正直ショックです。でも、それ以上に応援してくれる人もたくさんいる。こうして心配して取材に来てくれる昔の担当記者もいる。だからやれることをやるだけです」

 そういった重圧、身体的な故障に悩んだ心は少しは癒えたのか。会見当日はどんな言葉を聞くことができるのだろう。

 7月7日、引退を表明したときにスマホ上でやりとりさせてもらった。入団時の担当記者として、あくまで個人的にねぎらいの言葉をかけた。その際には「長い間、応援していただいてありがとうございました」という言葉が返ってきた。

 いや、こちらこそ、勝った時も負けた時も、遅刻しても取材させてくれてありがとう。選手として最後の言葉、姿をしかと脳に焼き付けさせていただきます。

 ☆ようじ・ひでき 1973年生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、ヤクルト、西武、近鉄、阪神、オリックスと番記者を歴任。2013年からフリー。著書は「阪神タイガースのすべらない話」(フォレスト出版)。21年4月にユーチューブ「楊枝秀基のYO―チャンネル!」を開設。

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