また〝ギア〟が上がった。楽天に8年ぶりの復帰を果たした田中将大投手(32)が9日、沖縄・金武町で行われているキャンプで2度目のブルペン入り。下妻貴寛捕手(26)を相手に立ち投げから9球、そして座らせた状態で54球を投げ込んだ。

 7日のキャンプ合流後、自分の状態と向き合いながら徐々にペースを加速させている。8年ぶりのNPB復帰となるだけに、この日も下妻を座らせてから前回の初ブルペンに続いて、伊志嶺ブルペン捕手を交互の打席に立たせながら自身の投球を入念にチェック。そして投球中は球審に「ちょっと外れてますか? 低い?」と尋ね、MLBとは異なる日本のストライクゾーンを確認するシーンも見られた。

 球審から「ボール」と判定され、下妻が「キャッチングのせいです!」とこうべを垂れると「そんなことない! ボールはボールやから」と口にする場面もあり、あえて自らに〝厳しい目〟を向けながら戒めることも忘れなかった。

 投球中はブルペン内に「うぉ~っ!」「アカン!」などと〝レジェンドの絶叫〟が幾度となく響き渡り、直球、カーブ、スライダー、カットボール、スプリット、ツーシームと全球種を試投。圧巻の投球を披露し、周囲の視線をくぎ付けにしていた。