悔し涙に「もらい泣き」巨人・宮本コーチが明かしたメルセデス〝号泣降板〟の舞台ウラ

2020年08月20日 00時05分

メルセデスに駆け寄った宮本コーチ。試合後に涙のワケが明かされた

〝号泣降板劇〟の裏側とは――。巨人・宮本和知投手チーフコーチ(56)が、19日の阪神戦(東京ドーム)で2回、わずか34球で緊急降板した先発・メルセデスとのやり取りの後、自身が涙した経緯を明かした。

 騒然としたシーンは、2回表終了後だった。ベンチに戻ったメルセデスのもとに宮本コーチが歩み寄ると、通訳を通し何やら諭すように対話。左ひじをさすりながら、うなずく左腕の頭を同コーチがなでるとハグをして離れたが、そのメガネは曇り、目は充血。涙を浮かべていたのだ。

 宮本コーチにその経緯を問うと、試合直前のブルペンで投げ切った後から左ひじに違和感を感じつつも登板したことを明かし、こう続けた。

「初回終わって『どうだ?』って言ったら少し張りがあると。『でも俺は行きたいんだ』ってことで、彼の意志を尊重し、2イニング目も行かせました。そして戻ってきて、監督とベンチ裏で話をして…。監督の方が『いや、ここで止めておこう』と。前回のように長くなってしまうよりも、早くここで決断をしてね、次に備えようじゃないかってことで」

 前回とは、春季キャンプ中に左ひじに違和感を感じ、実戦復帰までにおよそ2か月を要したときのこと。最悪の事態を回避する決断だったが、降板を聞いたメルセデスは「号泣してました」。そんな姿に同コーチも「ちょっともらい泣きしたくらいですかね」という。

 その背景には、メルセデスのナインから愛される人柄があったようで「日本のしきたりだとか、言葉遣いとか、先輩に対して席を譲ったりとか、敬意を表するという部分において、本当に心が日本人なんですね。やっぱり三軍でしっかり教育されて、あそこまで今みたいにのし上がってきたんでね。人間性が非常にいいんですよ」。そんな左腕がにじませた悔し涙に、思わず感化されてしまったという。

 メルセデスの状態について、原監督は「間違いなく大事には至ってない」と強調したが、ひとまず登録抹消となる運び。この悔しさをバネに、今度は〝涙の復活勝利〟としたいところだ。