中日・柳が交代拒否の“逃亡” 関係者は「完投への心意気」を評価

2020年08月13日 06時15分

阿波野投手コーチ(右)にボールを催促された柳は8回途中で降板

 竜の先発陣の〝自己主張〟が好結果をもたらしているようだ。中日は12日の広島戦(マツダ)を4―1で制し、2カード連続勝ち越しを決めた。ヒーローは右腹筋痛から復帰して2戦目の柳裕也投手(26)だ。7回2/3を4安打1失点と好投。今季2勝目を挙げ「一軍で投げられる、自分で勝てる喜びを改めて感じた」と話した。

 完投勝利に並々ならぬ意欲を見せていた。8回一死二塁で100球目を菊池涼に適時二塁打されて完封が消滅すると、阿波野投手コーチがマウンドに駆け寄ったが、柳はまだ降板したくないとばかりに二塁手の守備位置付近まで後ずさり。ひとまずは続投を認められたが、続く田中広を中飛に仕留め、代打・坂倉がコールされたところで与田監督に交代を告げられた。再び阿波野コーチがボールをもらいにマウンドへやってきた際も同じように〝逃亡〟。柳は「大野さんが2試合連続で完投した姿を見ているし、自分も続きたいと思って投げたけど、最後までいけなかったので、もっと練習したい」と悔しさを隠し切れなかった。

 チーム事情に詳しい関係者は言う。「柳の何としても完投したいという強い気持ちがすごく表れていた。開幕当初は先発陣がふがいなかったからね。今季は連戦が続くし、これ以上、リリーフ陣に負担をかけないようにできるだけ完投しようと柳もそうだし、大野も、福谷もみんな意地になっている」と指摘する。

 7月28日の広島戦で今季初登板初先発した福谷は6回4安打無失点で降板を命じられると「最後までいきたかった。いけなくて悔しいです」と心情を吐露した。先発陣のこの心意気さえあれば、巻き返しも十分可能だ。