ソフトバンクの中継ぎ左腕・嘉弥真新也 「ワンポイント消滅」への寂しさを明かす

2020年07月24日 11時30分

さらなる成り上がりを目指すソフトバンク・嘉弥真

「立身出世」の道を歩んでいる。ソフトバンクの中継ぎ左腕・嘉弥真新也投手(30)だ。23日の日本ハム戦(ペイペイ)では1点ビハインドの8回に登板し、打者3人をピシャリと抑えた。これで開幕から10試合無失点を続け、打者26人に対して許した安打は3本のみ。無四球の13奪三振とほぼ完璧なリリーフを継続している。

 身長は172センチ。小さな左腕の際立つ仕事ぶりにチームの信頼は増すばかりだ。ワンポイントリリーフとして球界内で実力を認められ、昨秋は侍ジャパン入り。オフの契約更改では1億円プレーヤーとなった。強力リリーフがひしめくホークスで立場が上がれば上がるほど、左腕は思うことがある。「ワンポイント消滅」への寂しさだ。

 メジャーでは今季から投手は打者3人と対戦するか、イニングを終了するまで投げなければならない新ルールが導入される。申告敬遠などのルール改正はこれまでメジャーで採用後、NPBでも時間を置かずに取り入れられた。すでにNPBでは来季以降の適用も視野に検討されている。

「野球人として寂しさがある」。大きくて体力がずぬけた人間たちの中で、小さな体で立ち向かってきた。剛速球を投げられなくても、役割を理解して技術を高めれば地位をつかめることを証明してきた。「僕はワンポイントから始まりましたからね」。身を立てる一歩目だっただけに「恐らく、僕が最後でしょうね。僕みたいに居場所を見つけて上がっていく人がいなくなる」と残念がる。

 メジャーでは試合時間短縮を目的にワンポイント禁止に踏み切った。その流れは強い。「言いたいことはありますが、やめときます」と嘉弥真。ワンポイントから成り上がった男がこの先も注目を集めることができるか。