ドジャース・大谷翔平投手(31)とバッテリーの息が合わなかったことで、ダルトン・ラッシング捕手(25)が米メディアから多くの批判を集めている。

 一躍〝時の人〟と化してしまったが、米スポーツサイト「ドジャース・ネーション」では「メジャー1年目でまだ100試合に出場したばかり」「成長する時間を与える必要がある」などと、ファンやメディアの過剰な反応に異を唱える見解もある。

 今年5月半ば、ドジャースで若手捕手としてプレーする上で感じることや、ベテラン選手たちから日々学んでいることについてラッシング本人に聞く機会があった。先発投手の登板日に漂う独特な空気について質問すると「結局は、その人がどういうバックグラウンドで育ってきたかによると思う」と切り出した。現在の先発陣については「本当に感情の起伏が少ない人が多い。何があっても動じないし、逆に何があっても舞い上がらない」と分析した。

 一方でラッシングは「僕はいつだって感情を前面に出してプレーするタイプ」と自己分析し「常に感情が胸の中にある。もちろん少し抑えて周りが受け入れやすい形にはしようと心がけている。でも、自分らしさやプレースタイルまで変えたいとは思っていない」と熱い情熱は自分の信条だとも口にしていた。

「それが僕のチームへの持ち味なんじゃないかなって。みんながそこからエネルギーをもらってくれればいいなって」。闘争心や競争心の起爆剤になりたい――。それがラッシングなりのチームへの貢献方法だ。

 ただ、自分が成長過程にあることも自覚していた。「踏み越えてはいけない一線もあるし、その手前で踏みとどまるべき時もある。プレースタイル自体を変えたいとは思わないけど、もう少しだけうまく立ち回れたらと思っている」と感情との向き合い方を課題にしていることも明かした。

 ラッシングから見て、ドジャースで普段から感情をあまり表に出さない選手の代表格はフリーマン、スミス、そして大谷。「翔平も感情を見せることはあるけど、それはほとんど投球している時」と明かしつつ「先発投手たちがどう野球を表現するかは本人たちのもの。本当に人それぞれだと思う」とチームメートそれぞれの個性を尊重する姿勢ものぞかせた。

 ラッシングがドジャースで学んでいることの一つが「言い訳をしない文化」だという。「このクラブハウスには言い訳をする選手はいない。誰かのせいにして逃げ道をつくろうとはしない。どんな状況でも自分で道を切り開こうとするし、失敗も、その日の悪かったことも自分で背負う。そして、それを他人のせいには絶対にしない」と語っていた。

 大谷とのコンビネーションが問題視された24日(日本時間25日)の試合後、ラッシングはメディアの質問にも正面から向き合い「ああいうふうに周りから支えてもらわなきゃいけないなんて、恥ずかしいことだ。自分はもう大人なんだから。攻守両面で本当に苦い思いをしている。いいプレーはできていないし、ここ最近は特にそう。でも、必ず良くなってみせる」と非を認めた。

 本当の意味で感情の扱い方を学び、武器することができるか。25歳の若き捕手にとって、まさに踏ん張り時といえそうだ。