巨人 主将・坂本勇が唱える魔法の4文字

2019年07月12日 16時30分

主将としてチームを引っ張る坂本勇

 今季最多の貯金17で、ぶっちぎりのセ・リーグ首位で前半戦を終えた巨人。その立役者の一人は坂本勇人内野手(30)だろう。一時の不調を乗り越え、本塁打と打点でリーグ2冠に君臨する。最強の2番打者として攻守で輝きを放ってきたが、主将としても新境地を切り開き、“魔法の4文字ワード”を連呼。チームを上昇気流に乗せている。

 前半戦最後の阪神3連戦(甲子園)を3連勝で締めくくったチームは、11日に帰京。早朝から遠征先で報道陣に応対した原監督の表情も穏やかで「選手がよく頑張ったということでしょう」と改めてナインの奮闘をたたえた。

 2位に9・5ゲームもの大差をつけた要因はさまざまあるが、選手個人で言えば坂本勇の存在感も絶大だった。今季は主に2番を務め、FA加入した丸とともに開幕から全80試合で先発出場。交流戦中は腰の張りの影響もあって打率1割8分3厘と不振にあえいだものの、リーグ戦再開後から調子を上げ、前半戦の最終打率は3割3厘。25本塁打はソト(DeNA)、63打点も村上(ヤクルト)と並ぶトップだ。もちろん、少々の不調があっても首脳陣からの信頼も不変。もはや恒例となっているオールスターにも出場するが、本人は「ケガしないのが大事なので、継続してやっていきたい」と後半戦に向けた自戒も忘れなかった。

 ただ、坂本勇の貢献は攻守だけの活躍にとどまらない。今季で主将5年目となった背番号6は、これまでにない“言葉”でもチームをけん引しているという。

 チームスタッフは「今年の(坂本)勇人はキャプテンとしての自覚が一段階、上がったように映りますね。例えば、負けた試合の後はロッカールームで選手たちに『切り替え、切り替え』と文字通り、切り替えるように言ってきました。でも、今年の勇人は勝った試合後でも『切り替え、切り替え』と言って回っています。“勝ってもおごるな”という勇人なりのキャプテンシーだと思います。昨年まではなかったことですよ」と打ち明けた。

 フレーズそのものは凡庸ながら、ナインの心を奮い立たせる魔法のワードなのだ。ペナントは何が起こるか分からない長丁場。一つの勝利で浮かれていては、足をすくわれかねない。日々の積み重ねこそが48勝31敗1分けというチーム成績にもつながっている。

 勝っておごらず、負けても引きずらず――。かねて「僕がキャプテンになってから優勝していませんし、何とか優勝して喜び合いたい」と繰り返してきた背番号6。円熟味を増すG主将が悲願の“初優勝”へ、ブレずに突き進む。