背番号10が確かな存在感を示している。ソフトバンクは16日のオリックス戦(京セラ)に延長戦の末、4―0で勝ち切った。ここにきて今季最多を更新する破竹の8連勝で、優勝へのマジックナンバーは「2」。17日の試合でホークスが勝利し、対象チームの西武が敗れた場合には、悲願のリーグ3連覇が決定する。
重たい雰囲気を地力で吹き飛ばした。攻撃でサインミスが生まれるなど、9回終了までの流れは決して良くなかった。それでも延長10回には栗原の勝ち越し打、柳町の適時二塁打などで4点を勝ち越し。4人の救援陣も得点を許さず勝ち切るのが、リーグVを目前に控えたチームの強さと言えた。
そんな一戦を語る上で欠かせない存在が、先発のマウンドに上がった上沢直之投手(32)だ。この日は「変化球の精度がよくなかった」と球数がかさんだものの、「体の動き方がよかった」と150キロ超えの真っすぐを連発。5度も得点圏に走者を背負ったが、要所を抑えて6回7安打無失点と粘り切った。9勝目とはならずも「最少失点に抑えていれば、いずれ打ってくれるチームなので。僕に勝ちが付かなくても、最後にチームが勝てばいい」と語った。
シーズン終盤でこそ輝きを放つのが一流。右腕はそれを2年連続で証明している。昨季は8戦連続クオリティースタート(QS=6回以上、自責3以下)を記録するなど8、9月の2か月間で防御率1・80。無傷の6連勝でチームのリーグ連覇を引き寄せた。今季も終盤での勝負強さは健在。8月以降の7試合中6試合でQSを達成しており、今季も負けなし。特筆すべきは9月2日の日本ハム戦(エスコン)。緊迫した投手戦において相手投手に譲ることなく8回1失点と力投し、引き分けに持ち込んだ。
長いシーズンにおいて「勝負の時期」となるのが夏場以降。1試合における重みや重圧が少しずつ大きくなる中で、調子を崩すことなく試合をつくる投手の存在は大きい。今季はコンディション不良で一時戦列を離れる期間もあった。それでもリーグ3連覇へ、右腕の存在価値は高まるばかりだ。












