戻る者が増えるほど、10月のイスは減っていく。ポストシーズン進出を目前にするレッドソックスで、最後の「野手枠」を巡る争いが一気に複雑になってきた。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は16日(日本時間17日)、ロミー・ゴンザレス内野手(30)の処遇に焦点を当てた。

 左肩手術から6月末に復帰したものの、本人がリハビリを急ぎ過ぎたと認める中、19試合で65打数12安打、打率1割8分5厘、1本塁打、OPS0・572と振るわず8月4日(同5日)に3Aへ降格。ただ、9月は3Aで好調を維持しており、左腕に強く複数ポジションを守れる右打者として10月の戦力に再浮上している。

ロミ―・ゴンザレス(ロイター)
ロミ―・ゴンザレス(ロイター)

 同メディアは、ポストシーズンのロースターに入れるならコナー・ウォンかミッキー・ガスパー、両捕手のどちらかが押し出される可能性を指摘した。そこで忘れてならないのが、吉田正尚外野手(33)だ。左太もも裏を痛めて8月16日(同17日)に10日間の負傷者リスト(IL)へ入ったが、想定より速いペースで復帰へ向かっている。その一方、一部米メディアでは「健康でも10月は外すべきだ」との厳しい見立ても出ている。

 ただ、故障前の吉田は絶好調だった。負傷前の33試合で打率3割2分1厘、出塁率3割7分7厘、長打率5割5厘。「落選」を当然視できる数字ではなく、短期決戦で、その打力を切り捨てるのは簡単ではない。

 ゴンザレスが戻り、吉田まで間に合えば、歓迎すべき戦力回復がそのまま首脳陣の難問に変わる。誰を残し、誰を外すのか。レッドソックスの10月は、相手との戦いを前に〝最後のイス取りゲーム〟が待っている。