大砲が遠ざけた〝禁断症状〟とは──。ソフトバンクは13日のロッテ戦(みずほペイペイ)に7―4で逆転勝ちを収め、今季3度目の6連勝を飾った。貯金は今季最多を更新する「36」。優勝へのマジックナンバーは「5」となった。
この日が一軍復帰後5試合目だった山川穂高内野手(34)は「6番・一塁」で先発出場し、3打数1安打。第1打席に打球速度181キロの痛烈な左前打を放つと、2打席目は四球を選んでチャンスを広げただけでなく、守備でもピンチの局面で痛烈な一ゴロを華麗にさばくなど渋い働きで勝利に貢献した。復帰後の打率は2割6分7厘。約3か月間の二軍調整を挟み、状態は上向いてきている。
その要因の一つが筋トレだ。打撃不振による二軍調整中には、キャリアで初となる本格的なウエートトレーニングに着手。「自分の満足のいく厚みのある打球が出せない」と、打撃フォームやスイングの試行錯誤とは全く異なるアプローチをとった。力まなくても自分が納得いく打球を放てれば、打席内で精神的にも余裕を持つことができる。11日の試合では復帰後1号となる打球速度180キロの一発を放った。
35歳を迎えるシーズンでの新たな挑戦。それは〝禁断症状〟を封じるための取り組みでもあった。「打つことはいっぱいやってきたけど、去年も今年も打ててない。量を打って(感覚を)つかむみたいなことから離れたい」。山川はこれまで毎日欠かすことなくバットを振ってきた。無意識のうちにバットを握ることを避けるため、変化をもたらして現状を打破する一つの手段がウエートトレーニングだった。ともに筋力アップに取り組んだ大宜見二軍トレーナーに「バットを俺から取り上げてほしいから筋トレさせてくれ」と言葉をかけて〝筋トレ計画〟が始まったという。
福岡移転後初となるリーグ3連覇は着々と近づいている。山川が昇格してからの6戦で飛び出した本塁打は16本と打線は絶好調。自らも豪快な一発を量産し、歓喜の瞬間を迎えられるか。












