西武が3年連続のBクラスからAクラスで奮闘中だ。9日のオリックス戦(ほっと神戸)にも8―0で快勝。首位ソフトバンクとは6ゲーム差のままだが、3位日本ハムとの差を2ゲームに広げた。立役者の一人は左腕エース・隅田知一郎投手(27)で同日に8月の月間MVP受賞が発表された。
登板した4試合で2勝0敗、防御率0・58。暑さもピークを迎える季節に空調設備がないマウンドで躍動し、全4試合でハイクオリティースタート(7回以上、自責2以下)をクリアする無双ぶりだった。同賞に輝いたのは昨年の3、4月度以来、自身2度目。好調の要因に本人が挙げていたのは「今年は対バッターに昨年より、よりストライク先行でいけている」という基本中の基本だった。
「Essence of Baseball」によると、今季の隅田の初球のストライク率はリーグトップとなる「53%」。まず投手有利のカウントをつくることで、打者よりも優位に立って勝負できていることを物語る。初球のストライクで先手を打つことで代名詞である2つの変化球も生きてくる。打者の左右を問わずに投げ込める140キロ前後のフォークと120キロ台のチェンジアップだ。
いずれもストライクからボールゾーンへ縦に変化する「落ち球」で、打者に振ってもらうことを狙う球種となる。隅田は「先発投手はボール球も振ってもらえないとキツい。ボール球でも、しっかり振りにきてもらえると楽になる部分はありますし、振ってくれるってことはバッターは『ストライク』、もしくは『打てる』と思って振ってきていると思う」。結果的に〝ボール〟となる変化球で料理できていることにも実感を込めていた。
今季通算で21試合に先発し、9勝7敗、防御率2・21の好成績。リーグ3位の135奪三振を記録する一方で、規定投球回達成者の中で与四球「21」はリーグ最少だ。やはり投手はストライクを投げてナンボ。残り少なくなった試合でも〝投手の鉄則〟を忠実に守りながら貢献していく。












