パ首位を独走するソフトバンクは9日の日本ハム戦(みずほペイペイ)に5―4で競り勝ち、優勝へのマジックナンバーを「12」に減らした。貯金は今季最多を更新する「32」。3位・日本ハムとの今季最終カードの勝ち越しが決定し、対戦成績を通算17勝5敗2分けとした。初回に近藤の26号ソロで先制。1―3で迎えた3回に周東の適時内野安打、栗原の37号2ランで逆転に成功して主導権を握り、僅差のゲームを制した。

 逆転Vをあきらめず、8連勝して福岡に乗り込んできた日本ハムに鮮やかな連勝――。試合後の王貞治球団会長(86)は、頼もしいナインの奮闘ぶりにご満悦だった。かねて「勝負の9月にプロの真価が問われる」と説いてきた〝世界の王〟。この日、何度もうなずきながら絶賛した投手がいた。8回から3番手でマウンドに上がり、2番からの好打順をわずか9球で三者凡退に封じた松本裕樹投手(30)だ。これで10試合連続の無失点。今春WBCに出場し、開幕直後は調整不足の影響を受けて苦戦したが、シーズン佳境に入って本領を発揮している。

 例年にない手応えを持って大事な終盤戦を戦っている。「今年は疲労の抜けがいい。歩いている分いい」。昨年までとは見違えるような筋肉質の体形には理由がある。今年から30分間のウオーキングが日課となった。脂肪をそぎ落とし、体重の変化がないのはその分、筋肉量が増えたからだ。「継続は力なり」でコンディション面の充実が数字に跳ね返っている。キャリア初の「3日連続登板」への意欲を首脳陣に伝えていることからも状態の良さがうかがえる。

 王会長は帰路に就く際「本来ならへばってくる頃だけど、本当にいい投球をしてくれた。攻めてるよね!」と力強く拳を握り、右腕の快投をたたえた。鷹の絶対的セットアッパーが真価を証明するように、格の違いを見せている。