リーグ3連覇を目指す首位ソフトバンクは4日の西武戦(みずほペイペイ)に8―2の快勝を収め、優勝へのマジックナンバーを「16」とした。2位との直接対決を制し、ゲーム差は「6」に拡大。「天王山」と位置づけて乗り込んできたライバルを見事に一蹴した。

 ゲームは開幕11連勝中の前田悠と、獅子のエース・高橋光の先発で始まった。ネット裏には、海外FA権取得済みの高橋光に引き寄せられるようにメジャー9球団のスカウト陣が大集結。だが、3回に高橋光が指先のアクシデントで降板すると「投手戦」の様相は崩れた。前田悠も4回途中7安打、2失点で無念の降板。中継ぎ勝負となり、最後は鷹の強力打線が粘る獅子に引導を渡した。

 8得点の快勝に王貞治球団会長(86)もいつになく満足そうだった。「やっぱり今の時期は、投手は大変だよ。へばりのピークみたいなもんだからね。だから、打つ方がバックアップしてやんないと。ウチは遠征に出ている間、あまり打ててなかったから…。でも、これで上がっていくと思うよ」。直近5試合、3得点以下のゲームが4試合、4安打以下が3試合と攻撃陣に元気がなかったのは事実。それだけに打線の奮起は、目覚ましかった。

 初回に飛び出した正木の先頭打者弾には「やっぱりホームランは大きい」と声を弾ませると、3―2で迎えた7回二死満塁から2点適時二塁打を放った山本祐には「いいところで打ってくれた」と最敬礼だった。

 勝負の9月、ペナントレースも120試合以上を消化し、投手陣の疲弊はとりわけ大きい。踏ん張りが効かない投手を、どれだけ野手陣がカバーできるか。王会長は何度も足を止めて殊勲者をたたえた。大事な試合で意地を見せた攻撃陣への賛辞は、今季一番だった。

 文字通り「必勝」を期してきた西武を返り討ちにしたホークス。逆転Vを信じるライバルに大ダメージを与え、独走態勢のVロードがさらに明るくなった。