満身創痍でも「最高」、大型補強はまさかの「最低」――。地区優勝へ着々と歩を進めるドジャースで、地元ロサンゼルスの有力紙が今季の貢献度を〝残酷査定〟した。米有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」は4日(日本時間同日)、今季のドジャースで「最も価値の高い選手」と「最も価値の低い選手」をWAR(勝利への貢献度を示す指標)でランキング。頂点に立ったのは大谷翔平投手(32)だった。

 同紙が示した大谷のWARは6・5。2位のアンディ・パヘス外野手(25)の5・4、3位の山本由伸投手(28)の4・8を上回った。同紙はWARについて、投打だけでなく守備や走塁も考慮する一方、「完璧な指標ではない」とも説明。その上で6以上を「MVP」級と位置付けており、大谷が数字上ではチーム最大の働きをしてきたことになる。

 ただし、今の大谷を手放しで称賛できる状況ではない。2日(同3日)のカージナルス戦では4打数無安打4三振。痛みをこらえるようなしぐさも見せ、翌3日(同4日)の同戦を欠場した。ロバーツ監督は首と右上腕二頭筋の状態に加え、以前から抱える左ヒザの問題も含めて、慎重に見極める構え。現時点で負傷者リスト(IL)入りには否定的だが、今後については大谷の状態を見極めながら判断する方向性を示しており、まさに綱渡りの状態だ。

 一方、対極の〝最低査定〟を食らったのがエドウィン・ディアス投手(32)だ。WARはチームワーストのマイナス1・3。コール・アービン投手(32)、チャッキー・ロビンソン捕手(31)のマイナス0・4を大きく下回り、カイル・タッカー外野手(29)もマイナス0・3に沈んだ。

貢献度「最下位」の汚名を着せられてしまったドジャースの右腕ディアス(ロイター)
貢献度「最下位」の汚名を着せられてしまったドジャースの右腕ディアス(ロイター)

 同紙は昨オフのFA補強について、アンドリュー・フリードマン編成本部長の時代で「最悪のグループ」と呼んでも過言ではないと厳しく指摘。ディアスとタッカーは合計WARがマイナス1・6となり、期待値との落差を容赦なく突きつけられた格好だ。

 それでもドジャースは3日(同4日)のカージナルス戦に3―2でサヨナラ勝ちし、83勝57敗。ナ・リーグ西地区2位ダイヤモンドバックスに9.5ゲーム差をつけて首位を走る。シーズンを通じて故障や不振に揺さぶられながらも、地区Vは視界に入った。

 もっとも、10月を見据えれば「最高価値」の大谷が壊れてしまっては元も子もない。数字が示すMVP級の価値と、肉体が発する危険信号――。ドジャースにとって今必要なのは勲章を増やすことより、その価値をポストシーズンまで無事に運ぶことなのかもしれない。