パ首位を快走するソフトバンクは30日のオリックス戦(京セラドーム)に6―3で快勝し、2カード連続の勝ち越しを決めた。12球団屈指の攻撃陣が3回までに10安打を集中させて5得点。この日も序盤に主導権を握った。直近2カード6試合のうち、序盤3回までに4得点以上したゲームが4度。疲労蓄積が濃くなる晩夏、投手陣を強力援護する速攻ぶりが光った。

 脇を固める男の意識の高さが、貯金30を積み上げてきたチームの真骨頂だ。2回、先頭の6番・山本祐が左翼への二塁打でチャンスメーク。続く川瀬晃内野手(28)はフルカウントからの6球目スライダーをうまく流し打って、左前へ技ありの適時打。「無死二塁のチャンスでとにかく走者を進塁させることを考えていた。ヒットでタイムリーとなったが、引っ張ってチームバッティングをしなければいけない状況ではあった。結果的には先制点を取ることができたけど、自分のできること、やるべきことを徹底したい」。価値ある先制打を放ちながら、口を突いて出たのは反省の弁。殊勲打にも浮かれない川瀬の姿に、首位を快走するチームの強さが詰まっているようだった。

 幸先よく先制すると、活発な打線が勢いづいた。中軸から始まった3回だ。3番・近藤、4番・栗原の連打で追加点のチャンスを演出すると、8月絶好調の5番・柳田が右前へ適時打。「詰まったけど、いいところに飛んでくれた」。貴重な追加点を奪うと、なおも一死一、三塁から再び川瀬が左前へ鮮やかなタイムリー。さらに二死一、二塁から9番・庄子の左前へ落ちる打球が相手左翼手の後逸を誘い、2点を追加した。

 先発の松本晴が「野手の方の援護があったおかげで、ストライクゾーンの中で思い切って勝負することができ、粘り強く投げることができた」と語ったように、攻撃陣の奮起が好投を後押しした。キャリアハイを更新中の左腕は6回2失点で9勝目。前田悠、大津に続く2ケタ勝利が目前に迫ってきた。

 この1週間、序盤に大量点を奪う一方で追加点がなかなか奪えない試合も目立った中、この日は9回に強打の1番・正木が22号ソロでダメ押し。相手の追い上げを振り切っての完勝だった。千葉―大阪―北海道と続く長期遠征の道中だが、価値ある2カード連続の勝ち越しで優勝マジックは「19」。リーグ3連覇へ、この勢いでVロードを突き進む。