第108回全国高校野球選手権大会の第3日(7日・甲子園)第1試合は東海大甲府(山梨)が鶴岡東(山形)を5―2で下し、11年ぶりに初戦を突破した。

 初回から打線が3点を先制。その後も5回と7回に1点を積み重ね、試合を有利に進めた。投げては先発の熊谷(3年)とエース村尾(3年)の継投でリードを守り抜いた。

 仲沢広基監督(39)は「初回から地に足をつけた野球ができました。熊谷と村尾の継投で抑え、打線もいいつなぎができ、理想の勝ち方ができました」と笑顔。甲子園初采配で見事、初勝利を手にした。

 恩師の村中前監督からチームを託され、2024年1月から母校の監督に就任した仲沢監督は、2008年ドラフト6位で巨人に入団。12年から楽天に移籍し、プロデビューを果たした13年には日本一を経験した。

 巨人では系列の東海大相模OBの原辰徳監督=当時(68、オーナー付特別顧問)に目をかけられ、楽天では故・星野仙一さんの下でプレー。今ではこの経験を生かし、名将らの指導をナインにも〝還元〟している。

 関係者は仲沢監督について「型にはめることは一切しない。選手のいいところを把握しながら一人一人違う指導方法でアプローチしている」と言及。時には一人の選手に長時間つきっきりで指導も行うという。

 さらには指導における「アメとムチ」を徹底。打線に火が付かなければ星野さんのようにゲキを飛ばし、選手が落ち込んでいれば、原氏のように前向きに「失敗しても次がある」と選手のモチベーションを維持することにも余念がない。こういった仲沢監督の細やかな指導には「名将2人のDNA」が深く刻み込まれている。

「本当に監督になるべくしてなった〝ハイブリッド〟な存在です」(前出関係者)。知将のエキスを受け継ぎ、甲子園で日本一を達成することはできるか。