宿敵だけを見つめ続けた先に、待っていたのはあまりにも残酷な現実だった。パ3位の日本ハムは4日、ソフトバンク戦(京セラ)に0―1で完封負けを喫し、2年連続となる同カードのシーズン負け越しが決まった。
先発した伊藤は5回まで無失点。だが、0―0の6回に一死三塁とされ、山本の右犠飛で決勝点を献上した。7回8安打1失点と粘ったものの、打線は古巣との対戦となった上沢の前に7回まで5安打無得点。最後までホームを踏めなかった。
これでチームの今季対ソフトバンク戦は2勝13敗。首位とのゲーム差は今季最大の「7・5」に広がり、5日の同戦で負けるか引き分ければ自力優勝の可能性が消滅し、ソフトバンクに優勝マジックが点灯する。
シーズン前からリーグ制覇とともに敵将を名指しし「打倒・小久保裕紀」を掲げてきた新庄剛志監督(54)にとって、これ以上ない屈辱だろう。ナインも鷹相手の惨敗ぶりにショックを受けているはずだ。10年ぶりのリーグ優勝は風前のともしびにも映る。では、残り試合をどう戦うべきなのか。
逆転Vへいちるの望みをつなぐ道があるとすれば、皮肉にも「鷹狩り」への執着を捨て、他球団から徹底して白星を奪うことだ。
ペナントレースは1チームとの直接対決だけで決まるものではない。143試合の長丁場で問われるのは、トータルでどれだけ勝利を積み上げられるかだ。
日本ハムはソフトバンクに大きく負け越す一方、オリックスに12勝6敗、ロッテと楽天にはともに10勝6敗と勝ち越している。西武とも8勝9敗のほぼ互角。こうした他球団からの着実な白星が、現在の上位争いを支えてきた。今後は鷹との直接対決だけに全精力を注ぐのではなく、とりわけ下位球団との対戦で取りこぼしを減らすことが重要になる。
ある球団OBも先日、「プロ野球は『どの相手に勝ったか』ではなく、『最終的に何勝したか』の戦い。1チームに何敗しようが関係ない。その分、他チームに勝てばいいのですから」と力説していた。
逆転Vが遠のいたことは否めない。それでも可能性は残されている。残り43試合。鷹への執着を振り払い、奇跡への道を切り開けるか。試練の戦いは続く。












