広島・森翔平投手(28)が、ついに今季初勝利をつかんだ。3日の阪神戦(甲子園)に先発し、7回2安打1失点の快投。前夜はDeNA戦(横浜)で延長12回、今季両リーグ最長となる5時間21分の激闘を戦ったばかり。横浜から甲子園への移動ゲームとなる中、5年目左腕が試合をつくった。

 ヒーローインタビューでは開口一番「本当に勝ててうれしいです」と笑顔を見せた。マウンドへ向かう前には、前夜の総力戦を戦った仲間の姿が頭にあったという。「昨日も長いゲームで、みんな苦しかったと思うので、何とか長いイニングを投げて、頑張っている人たちを少しでも楽にできたらと思って投げました」。仲間を思う気持ちが、力強い投球につながった。

 この日は序盤からテンポ良くストライクを先行させた。「カウントをしっかり、つくれていたので、その中で緩急も使いながらいけた。そこが良かったかなと思います」と自己分析。唯一の失点は5回に前川へ浴びたソロ本塁打だけ。首位・阪神打線を相手に7回2安打1失点と役目を果たした。

 3回のビッグイニングは、自身の今季初安打から始まった。「振ったら当たりました」と照れ笑い。それでも先頭打者として流れを呼び込み、打線の5得点を引き寄せた。

 今季は故障で戦列を離れた時期もあった。「けがをしてチームに迷惑をかけているので、何とか今日勝てて、これから積み重ねられたらなと思っています」。待望の初白星をきっかけに、ここから巻き返しを誓う。

 最後はスタンドを埋めた鯉党へ「今日もたくさん応援していただいて、声も届いています。僕たちはすごく力をもらっています。今後ともたくさんの応援よろしくお願いします」と感謝。待望の白星を手にした左腕は、ようやく新たなスタートラインに立った。