ついに「ゴーストフォーク」の幻影すら、ニューヨークでは責任追及の的になった。米老舗スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は25日(日本時間同日)、低迷するメッツの最大級の誤算として千賀滉大投手(33)を名指しで断罪した。23日(同24日)に本拠地シティ・フィールドで行われたカブス戦で、千賀は3回2/3を投げ7失点、2被弾、5四球と炎上。チームは9―6で敗れ、今季成績は7試合で0勝6敗、防御率10・08、WHIP1・92まで悪化した。復帰を待ち望んだ本拠地の空気は、失望へ一気に反転した。

 同メディアは、2年前にはナ・リーグ新人王投票2位、サイ・ヤング賞投票7位に入ったかつてのエース候補が、今や「メジャーで最悪の先発投手」とまで酷評される状況に転落したと厳しく指摘。しかも、単なる一度の乱調ではない。腰痛による離脱から復帰後も内容は上向かず、制球難と被本塁打癖は改善されないまま。メッツが先発ローテーションの再整備を迫られている中で、千賀の不振こそがチーム崩壊の象徴になっている。

 決定的だったのは、翌24日(同25日)にメンドーサ監督が千賀を先発ローテーションからブルペンへ回す方針を示したことだ。救援として複数イニングや勝負どころで起用する可能性は残されたとはいえ、メッツ加入後に先発一本で投げてきた右腕にとっては、事実上の降格に等しい。これまでも戦力外同然、DFAも時間の問題という厳しい見方が周辺でくすぶってきたが、今回の配置転換でその空気は一段と現実味を帯びた。

 ON SIは、球団が千賀をトレードに出すか、最終的に放出へ動く選択肢にも言及。契約は2027年まで保証され、故障内容次第では28年のオプションが発動する複雑さもある。とはいえ、2A、3Aには代役候補が控え、40人枠にもザック・ソーントン投手(24)、ジョナ・トン投手(23)らがいる。記事は「33歳の千賀より劣る投手は想像しにくい」とまで切り捨てた。

 ナ・リーグ東地区最下位に沈むメッツにとって、立て直しの道をふさいでいるのは高額戦力の不発そのものだ。千賀が復活の物語を描く時間は、もうほとんど残されていない。