勝率は五分に戻した。だが、シーズンの行方に大きくかかわる〝温度計〟との戦いはここからが本番だ。日本ハムは20日の楽天戦(エスコン)に5―3で勝利し、勝率5割に復帰した。4時間9分のロングランを制し、パ・リーグ3位。首位オリックスとは3・5ゲーム差に踏みとどまった。

 細川凌平内野手(24)の決勝2号2ラン、万波中正外野手(26)の押し出し四球などで粘り勝ち。試合後、新庄剛志監督(54)は球団を通じ「この勢いを福岡にもっていかないかんめーもん」と、次カードのソフトバンク戦を見据えた。

 その勢いをさらに加速させたい一方で、26日から始まるセ・パ交流戦を前にチーム内では別の警戒感も強まっている。相手はセ界の各球団だけではない。近年の〝異常高温〟も、日本ハムにとっては見過ごせない敵になりそうだ。

 交流戦は阪神3連戦(甲子園)を皮切りに、巨人(エスコン)、広島(マツダ)、ヤクルト(神宮)、DeNA、中日(ともにエスコン)の順で対戦する。総移動距離はおよそ4000キロ。3週間で完結する短期決戦ながら、移動日なしの6連戦が3度組まれており、ただでさえ長距離移動が多い北海道の球団には負担が重い。

 そこに重なるのが気温差だ。北海道は5月、6月でも夜間に1桁台まで冷え込む日があり、20日のエスコン周辺も肌寒さが残った。屋根付き球場にも厚手のパーカやダウンジャケット姿のファンが目立ったほどだ。対照的に本州や九州では、5月中旬から30度を超す地点が続出。今後の気温次第では甲子園、マツダ、神宮で〝酷暑戦〟を強いられる可能性がある。

 ナインの一人も「弱音ではないですが、北海道と本州の気温は全然違いますからね。暑い地域から涼しい北海道に来るチームはやりやすいでしょうが、その逆は慣れていない分、体力的にはきつい。酷暑はウチにプラスにはならないはず。暑さを好むのはレイエスとカストロぐらいでしょう」と苦笑する。

 昨季の交流戦はドーム球場での試合が多く、11勝7敗と勝ち越した。だが、屋外戦が多かった2年前は7勝10敗1分けと苦しんだ。今季も甲子園、マツダ、神宮を回る行程は当時に近い。5割復帰で反攻ムードは整ったが、浮上のカギを握るのは打線や投手陣だけではない。温度計の針もまた、新庄ハムの行方を左右しそうだ。