株式相場は、一時の狂乱状態と比べると落ち着きを取り戻してきた。とはいえ、まだ戦争は続いており、楽観できる状況ではない。
当欄では、基本的に数か月~数年の中長期で株価の大幅上昇が期待できるテーマを取り上げてきた。しかし、いつ相場が再び乱高下しても不思議はない状況を踏まえ、いったん中期の目線は外し、長期に絞った相場テーマに焦点を当ててみたい。「無人航空機(ドローン)」だ。
3月27日、政府は「第7期科学技術・イノベーション基本計画」を閣議決定した。同計画は、科学技術の振興を目的に1995年に制定された「科学技術基本法」に基づき、5年ごとに内容が見直される。26年度からスタートする5か年計画では、期間中の投資目標額が前回(第6期)の30兆円から60兆円へと倍増。デュアルユース(軍民両用)研究や無人航空機の開発を強化する文言が新たに追加された。今後は、インフラ点検や災害対応、物流、農業などに加え、防衛産業向けにもドローンの開発加速が予想される。
ポイントは、ドローンの普及によって、どの程度の株価上昇が見込めるかということ。関連銘柄には三菱重工やIHI、ヤマハ発動機、NTTといった大手が顔を並べるが、これらの企業は業容が大きすぎるため、ドローン一テーマに株価を大化けさせる力はない。
その点で、ACSL(6232=1474円)はドローン専業。防衛省から小型空撮機体「SOTEN(蒼天)」を受注するなど、防衛産業向けに実績を積み上げている最中だ。ただ、開発負担が重く、今後1~2年は赤字が続く見込みである。株価は1400円台半ばと比較的買いやすい水準ではあるものの、今から全力買いするのはさすがにハイリスクと言わざるを得ない。数年にわたって押し目を拾っていくスタンスで臨むべきだろう。
穴株としては、板金や金型製作技術に強みを持つ菊池製作所(3444=729円)が挙げられる。同技術を生かしてドローンや産業用ロボットの開発に注力しており、有望銘柄の一角と言える。ただし、現状は営業赤字が続いているうえ、昨年末の株価暴騰の日柄調整が不十分。来期以降、ドローンの拡大などで黒字が定着すれば、安定した株価上昇が見込めそうだ。
その他、ドローン専業のTerraDrone(278A)や小型ドローンの販売を手掛けるLiberaware(218A)もそれぞれ有望ではあるが、関連株としての実力を見極めるにはもう少し時間が必要。(株価は6日終値)












