【今週は三枝裕介氏】株式市場は1日より、年後半相場に突入する。足元の日本株市場は乱高下を繰り返しているものの、あらためて前半相場を振り返ると、日経平均株価は昨年終値の5万339円から6月22日には7万2831円と値幅にして2万2492円、騰落率にして約45%の急騰となった。
相場のけん引役は、キオクシアホールディングスをはじめとするAI(人工知能)や半導体関連銘柄だった。
後半戦もこれら関連銘柄からは目が離せないが、すでに多くの銘柄が高値で買われており、ここから飛び乗るのは勇気が必要だ。そこで、AI・半導体の中でも比較的出遅れ感が強い「フィジカルAI」に関連する銘柄を狙ってみたい。
フィジカルAIとは、AIがセンサーで物理的な現実世界を認識・理解して、自律的に行動を起こす自律型AIのこと。
折しも、6月30日には、経済産業省が「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」の開始を発表したばかり。フィジカルAI関連は、国策銘柄として年後半の日本株市場を牽引していくことになりそうだ。
東証プライムのファナック(6954=7355円)は、工作機械用NC(数値制御)装置の世界トップ企業。産業用ロボットにも力を注いでおり、国内におけるフィジカルAIの本丸企業と目されている。米国のエヌビディアやグーグルと協業で、フィジカルAIロボットシステムの普及を加速させていることも注目材料だ。
足元の業績も良好で、27年3月期は増収増益の見通し。株価は5月日に上場来高値8880円をつけた後、押し目を形成している。チャート的にも割高感は皆無で、ここは押し買いの好機か。
東証プライムの富士通(6702=3247円)は、ITシステムの大手企業。同社もエヌビディアと協業でフィジカルAIやAIエージェントをシームレスに連携させる技術を開発している。同社も27年3月期は増収増益を見込んでいるものの、直近の株価は年初来安値水準でもみ合っている。見直し買いに期待したい。
東証プライムのセック(3741=3210円)は、ロボットや宇宙分野で高度な制御を実現する「リアルタイムソフトウェア技術」に強みを持つ会社。足元の業績も良好なうえ、時価総額は330億円程度の中小型株で、値動きが軽いというメリットもある。
株価は6月1日に上場来高値4360円をつけたが、直近では3200円近辺まで調整しており、絶好の仕込み場に見える。(株価は6月30日終値、次回は天野秀夫氏です)












