日本プロ野球の〝空洞化〟が叫ばれる中、またしても超高校級の逸材が米国内で話題に上がっている。山梨学院の二刀流戦士・菰田陽生投手(3年)の存在が目に留まり、大谷翔平投手(31=ドジャース)やアーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)を引き合いに「天才少年」とうたわれている。

 米メディア「アルバット」は5日(日本時間6日)に菰田にフォーカスし「山梨学院高校に通うこの16歳がファンや専門家の注目を集めている。94・4マイル(約151・9キロ)の速球を投げ、すでに大谷が同年代の頃に持っていたスピードを上回る。だが、印象的なのは肩の強さだけではない。打席でのパワーは若き日のジャッジと比較されるほどだ」と伝えている。

 菰田は194センチ、102キロと恵まれた体格を誇り、先に開催された第98回選抜高校野球大会の1回戦(3月22日、甲子園)では初回に豪快なソロアーチを放った。しかし、一塁守備で打者走者と交錯した際に左手首を骨折。その後は出場できず、チームもベスト8止まりとなったが、将来有望な二刀流戦士には海外も黙ってはいなかった。

 昨夏の甲子園大会では聖光学院(福島)との2回戦で7回途中まで2安打1失点の好投。同メディアは「この若者が大舞台で輝く才能と精神力を持っていることを証明した」と評し「メジャーリーグの10球団以上から注目された」としている。

 ただ、同時に「菰田はNPBでプロとしてのキャリアをスタートさせることを決断した」とも報じているが「メジャーリーグに行く前に母国で経験を積みたいという彼の願望を反映したもの」と伝えた。菰田がどういう道を選ぶかは本人の自由で、NPB内では今秋のドラフト1位候補と目されている。

 昨オフには村上がヤクルトからホワイトソックス、岡本が巨人からブルージェイズ、今井も西武からアストロズに渡った。スター選手の相次ぐ〝国外流出〟は大きな懸案となっており、足元ではドラフト会議を経ずに留学するケースも増えている。

 多くのNPB出身選手がMLBで活躍することで日本市場への注目が高まる半面、人材流出のリスクも避けられないジレンマは続きそうだ。