開幕直後のMLBで、一気に熱を帯びてきたのがパイレーツの超新星コナー・グリフィン内野手(19)だ。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は、この怪物ルーキーを大きく特集。パイレーツは3日(日本時間4日)、本拠地PNCパークでのオリオールズとのホーム開幕戦でグリフィンをメジャー昇格させる見通しで、同時に9年総額1億4000万ドル(約211億円)の大型契約を最終調整しているという。
グリフィンは2024年ドラフト1巡目、全体9位で入団した右投げ右打ちの遊撃手。身長6フィート3インチ(約190・5センチ)、体重222ポンド(約100・7キロ)の大型体形を誇りながらも打って、守って、走れる「5ツール型」だ。
前出の「ON SI」によれば、昨季はマイナー122試合で打率3割3分3厘、21本塁打、94打点、65盗塁、117得点をマーク。10代でドラフト指名された選手として初の20本塁打&40盗塁を達成し、1982年以来となる20本塁打&60盗塁超えも記録した。守備でもマイナーのゴールドグラブ級と評価され、将来の正遊撃手候補というより、すでに球界最高峰の有望株として扱われている。
しかも人物像まで濃い。父・ケビン氏はベルヘイブン大ソフトボール部の名将で、本人は今オフに高校時代の恋人デンディさんと結婚。昨季サイ・ヤング賞に輝いたパイレーツのエース、ポール・スキーンズ投手(23)からも「人生で出会った19歳の中で最も成熟している」と絶賛されている。単なる身体能力任せの原石ではなく、クラブハウスの空気まで変えようとしている次代の顔というわけだ。
そして米メディア「ヤードバーカー」が踏み込んだのが、その先の未来である。小市場球団から現れた超新星は得てして育成の果実が最も甘くなった頃に、資金力も発信力も桁違いのドジャースやヤンキースへ吸い寄せられていく――。そんな疑念は、MLBでは珍しくない。だからこそパイレーツはメジャーで価値が爆発し切る前に長期契約で囲い込み、将来のFA流出や大型トレード論を先回りで封じようとしている。
大谷翔平投手(31)を擁するドジャースが〝勝者の受け皿〟として意識されているからこそ、19歳への歴史的投資はより重みを帯びる。グリフィンは単なる新人ではない。強豪に奪われ続ける側の「恐怖」と「反撃」、その両方を背負って満天下の前でMLBデビュー戦に臨み、世に出てくる格好となる。












