ナ・リーグ西地区でドジャースとしのぎを削るジャイアンツに、見逃せない新戦力が現れた。

 米メディア「ヘビー」は、サンフランシスコの大物新人ダニエル・スーサック捕手(24)の〝衝撃デビュー〟を大きく特集。記事の主眼は「一夜の快演」に置かれているが、同地区の構図まで引き寄せて見れば、これは大谷翔平投手(31)擁するドジャースにとっても無関係な話題ではない。

 舞台は2日(日本時間3日)、サンフランシスコのオラクル・パーク。ジャイアンツはメッツとの4連戦初戦に7―2で快勝した。スーサックは「8番・捕手」でメジャー初先発し、3打数3安打1四球。初回の第1打席でメジャー初安打を放つと、4度出塁の大暴れで打線を活性化させた。試合は初回にアラエスの適時三塁打、チャップマンの適時二塁打などで3点を先制。3回以降もイ・ジョンフの犠飛などで加点し、先発のレイが5回1/3を2失点、7奪三振と試合をつくった。

 しかも、ただ「打った」だけではない。スーサックは先発マスクを被った守備でもABSによるチャレンジを成功させ、バッテリーを組んだ投手陣を後押し。地元有力紙「サンフランシスコ・クロニクル」によれば、ジャイアンツの選手が初先発で4度出塁したのは2006年以来。MLB公式サイト「MLB.com」も、その鮮烈な船出を大きく伝えた。トニー・ビテロ監督(47)が「あの男は我々にとって武器になり得る」と評したのも大げさではない。

 スーサックはカリフォルニア州ローズビル出身。アリゾナ大で評価を高め、2022年ドラフトでアスレチックスから1巡目全体19位指名を受けた右打ちの捕手だ。昨オフのルール5ドラフトを経てジャイアンツに加わり、前日1日(同2日)のアストロズ戦でメジャーデビュー。兄のアンドリュー・スーサックも元メジャー捕手で、ジャイアンツでプレー経験がある。

 開幕直後のジャイアンツは、ヤンキース相手の苦しい船出で光を求めていた。その空気を変えたのが、24歳の新人捕手だった意味は大きい。ドジャース追撃にはスターの活躍だけでなく、こうした超新星の出現と上積みが欠かせない。同地区の長丁場はまだ始まったばかりだが、大谷を追う側にも確かな〝新しい武器〟が芽を出し始めている。